著名人を用いたSNS型投資詐欺に要注意!なぜ騙されるのか?マズイと思ったら誰に相談すればいい?
SNSの普及とともに巧妙化しているのが「SNS型投資詐欺」です。
有名人を装ったり、高額な利益をちらつかせたりして、個人情報を巧みに聞き出し、金銭を騙し取る悪質な手口が横行しています。
この記事では、SNS型投資詐欺の手口や、被害に遭わないための対策、そして被害に遭ってしまった場合の対処法などについて、2級FP技能士としての目線でお伝えします。
もくじ
SNS型投資詐欺とは
SNS型投資詐欺とは、SNSを通じて投資を持ちかけ、金銭を騙し取る詐欺です。
一般的な特徴と言えば、
- 有名人やインフルエンサーを装う
有名人の写真を無断で使用したり、偽のアカウントを作成したりして、あたかも本人が投資話を持ちかけているかのように見せかけます。 - 高額な利益を謳う
「誰でも簡単に儲かる」「短期間で高額な利益が出せる」など、甘い言葉で投資に興味を引かせます。 - 個人情報を聞き出す
投資に興味を持った被害者に対して、氏名、住所、銀行口座番号などの個人情報を聞き出します。 - 偽の投資サイトに誘導する
聞き出した個人情報を使って、偽の投資サイトに誘導し、金銭を振り込ませます。
といったことが挙げられます。
世の中、美味い話は無いと昔から言われ続けているのに、どうして騙されてしまうのか、非常にもどかしい感じがします。
SNS型投資詐欺の勧誘手口
SNS型投資詐欺の手口は非常に巧妙で、一見すると本物と見分けがつかない場合も多くあります。
具体的な勧誘手口については、
- ダイレクトメッセージで投資話を持ちかける
有名人を装ったアカウントから、直接メッセージで投資話を持ちかけられることがあります。 - コメント欄で投資話を持ちかける
投資に関する投稿のコメント欄に、さも詳しいかのように書き込み、投資話を持ちかけることがあります。 - 投資に関するグループに誘導する
投資に関するグループを作成し、そこで投資話を持ちかけたり、偽の情報を拡散したりします。 - 投資アプリをインストールさせる
偽の投資アプリをインストールさせ、そこに金銭を振り込ませようとします。
といったことが定番です。
有名人を簡単に信頼、信用するのは、あまりにも軽率であるという時代であると認識したほうが良いかもしれません。
残念ながら、その有名人も騙されている可能性も・・・。
引っかかる人の特徴
SNS型投資詐欺は、誰でも被害に遭う可能性がありますが、特に以下のような特徴を持つ人がターゲットになりやすい傾向があります。
- 投資についてよく知らない人
投資についてよく知らない人は、甘い言葉に惑わされやすく、詐欺の手口にも気づきにくいという特徴があります。 - すぐに儲けたいと思っている人
すぐに儲けたいという心理を持っている人は、冷静な判断ができず、リスクの高い投資話にも飛びつきやすいという特徴があります。 - 孤独を感じている人
孤独を感じている人は、親切な言葉をかけられると、相手を信頼しやすくなり、詐欺の手口にも気づきにくいという特徴があります。
お金が欲しい、儲けたい、収入を上げたい、老後はゆっくり生活したい、FIREにあこがれているといったような欲求に任せて動くのは、非常にリスクが高いと言えます。
気持ちはわかりますが、投資で簡単に収益が出せるなら、貧困なんてありませんからね。
SNS型投資詐欺と著名人
SNS型投資詐欺の特徴は、著名人が利用されることです。
著名人の影響力、知名度、認知度などを巧みに操り、いかにも関与しているかのような文章で誘ってきます。
当の著名人は知らないところで、名前がクレジットされていたり、肖像権が無断使用されていたりしているかもしれませんが、もういい加減、
著名人・有名人が目に入る=信頼できる
という、正常性バイアスにも似た勝手な判断は禁物です。
利用された著名人の事例
過去には、以下のような著名人がSNS型投資詐欺に利用された事例があります。
- タレント
- スポーツ選手
- 医師
- 弁護士
- 金融関係者
具体的な名前は、ご本人の名誉のために差し控えます。
影響力は信頼性ではない
たとえ有名人が、その投資法を勧めていたとしても、本人が実績を出していれば別ですが、そのようなケースはまずありません。
いわゆる広告キャラクターのような立ち位置であると考えるべき。
そもそも投資の判断は、プロでも難しいですし、失敗したときのリカバリー予想して取り組んでいます。
大きく儲けようなんて、一般人ができるわけありません。
SNS型投資詐欺の初期対応
もし、SNSで投資話を持ちかけられた場合は、冷静に以下の点に注意して、慌てずに何もしないようにすることです。
- すぐにお金を出さない
どんなに話を聞かされても、すぐに お金を出すのは絶対にNGであり、必ず一度冷静になり、時間をかけて検討 - 周囲に相談する
家族や友人など、信頼できる人に相談するのはひとつの手段ですが、客観的な意見をもらえる、物事を冷静な判断ができる人物が望ましい。 - 投資内容を調べる
投資話を持ちかけられたら、その投資内容について詳しく調べ、怪しいと感じたら、すぐに警察や国民生活センターに相談
資料請求ができるから安心なんていう人もいますが、その資料もでっち上げが投資詐欺の常套手段です。
過去の投資詐欺事件を振り返ると、ほぼ、投資の実績などのデータは架空と言えます。
そりゃそうですよ、詐欺目的で作ってる資料ですし、実績なんて出てないんだから。
SNS型投資詐欺被害者サポート
SNS型投資詐欺の被害に遭ってしまった、もしくは、そうではないのかと不安になった場合は、慌てずに以下の窓口に相談しましょう。
- 消費者ホットライン:188(局番不要)
- 法テラスサポートダイヤル:0570-078374(おなやみなし)
この2つの相談先は、
- 公的な機関である
- 相談内容を秘密厳守してくれる
- 相談料が無料である
というメリットがあります。
万一、近くに弁護士事務所があれば駆け込んでも良いですが、基本的には相談料は有料になります。
まだ警察の方が、相談先としては安心できるかもしれませんが、捜査に発展するかどうかは、状況によるというところでしょうか。
よく区役所などに電話を入れる人もいますが、うーん、相談先としてはどうかなというのが本音です。
まとめ
SNS型投資詐欺は、巧妙な手口で被害者を騙し取る悪質な犯罪です。
被害に遭わないためには、改めて、
- SNSで投資話を持ちかけられてもお金を出さない
- 投資内容を調べたところで理解できないなら無視
- 怪しいと感じたら、すぐに相談
- 残念なことに被害に遭ってしまった場合は、相談窓口へ
欲をかかなければ、投資詐欺には引っかからないはずなのですよ。
自分自身を守るために、降って湧いたような投資話を鵜呑みにして泣くよりは、投資とは何かについて、原理原則から書籍などで学んだ方が得策です。