走行中に突然のゲリラ豪雨・集中豪雨に遭遇!クルマが冠水したらどうすればいい?対処法について
近年、集中豪雨やゲリラ豪雨などの突発的で激しい大雨が多発しています。もしも運転中に突発的な大雨に遭遇し、道が冠水してしまったら、どうすれば良いのでしょうか。また、どれくらいの深さなら車は、走ることができるのでしょうか。対処法なども含めお伝えします。
もくじ
ゲリラ豪雨は年間6万回以上!しかも年々増えている
ゲリラ豪雨を経験されたことがある方も多いかと思います。まるでバケツを引っくり返したかのように、短時間に驚くほどの雨が降りますよね。
道路の水嵩もみるみるうちに増えていき、マンホールなどからも下水が上がってきたりして、怖くなってくるほどです。
そんなゲリラ豪雨、なんと昨年2021年は、日本国内だけでも6万回以上も起きているそうです。そして、その数は年々増加中だとのこと。
ゲリラ豪雨は主に7月から9月ころに発生します。
車を運転中にゲリラ豪雨に見舞われることもありますので、十分に注意が必要です。
冠水した車のエンジンを掛けてはダメ
まず、走行中でない場合についてですが、車を駐車している駐車場などが大雨にあい、車が床面を超えるくらい冠水してしまったとします。
その場合は、絶対にエンジンをかけないでください。
床面を超える高さまで水が上がった場合、エンジンの吸気系にまで水が入ってしまっている可能性があります。その状態でエンジンを掛けると、エンジンは一発で壊れてしまいます。
また、冠水した水が海水などの塩水の場合、電気系統がショートすることも考えられます。
エンジンを掛けなくともバッテリーはつながっていますので、配線がショートして車両火災となる危険性もありますので、ヘタに触らないほうが良いでしょう。余裕のある方は、バッテリーからマイナス端子を外すことでショートを防げます。
もしも、台風情報などで事前に大雨が予測される場合は、車を水はけの良い場所や高台へと移動させることが賢明です。
これを機に、普段の駐車場がどんな場所にあるか考え、場合によっては再検討してみることをおすすめします。
水深はどれくらいまで車は走ることができるのか
水深はどれくらいまでなら車は走行可能なのでしょうか。
これはもちろん、一般的な乗用車と車高の高い4WDとで異なりますが、まずは一般の乗用車から解説します。
一般乗用車の場合、走行可能な水深は30センチ程度までと言われています。
ただしこの場合、水深だけが重要なのではなく、走行スピードも注意が必要です。水深30センチでも、時速30キロのスピードを出すと、勢いでエンジンに水が入り込みエンジンは止まってしまいます。
水深は30センチまで、時速は10キロまで、この条件でなら、エンジンは止まらずに走れるそうですので、覚えておいてください。
また、4WDなどの車高の高い車の場合は、エンジンも高い位置にあるため、水深は60センチくらいまでは止まらずに走れるようです。しかし、この場合もスピードは時速10キロ以下でないと、エンジンに水が入り、エンストしてしまう可能性が高まります。
走行中に車が冠水してしまった場合の対処法
走行時に、突然のゲリラ豪雨に見舞われ、車が冠水してしまいそうになったときの対処法です。
まず、1つの目安は水深が膝下かどうかです。女性の膝の位置がだいたい40センチくらいと言われているので、それを目安に、30センチ以下であれば、先程のように時速10キロ程度ならエンジンは止まらずに走ることはできますので、あわてずに高台へとそのまま移動しましょう。
もしも、30センチを超えるようであれば、車のエンジンを切り、車は置いたまま人だけで高台へ避難してください。
水深が40センチを超えると、車が浮き始め、流れも発生し始めます、そうなると車により押されたり、うまく歩けなくなってしまい、避難が難しくなります。そうなる前に、急いで車から降りて高台へと避難するようにしてください。
車は電気がショートするとドアのロックが解除できなくなります。そのために、車内には脱出用のハンマーを常備しておくことをお勧めします。
さらなる注意点として覚えておきたいこと
水が引き、車を移動させたい場合でも、冠水した車のエンジンは絶対にかけないようにしてください。
車を移動させたい場合は、ギアをニュートラルに入れ、パーキングブレーキを外して、人力で車を押しながらゆっくりと移動させましょう。
また、ハイブリッドカーなどは、一般のガソリン車の12Vと異なり、400Vから600Vといった大容量バッテリーを積んでいます。
設計上は冠水しても漏電しない設計がされているとされて入るようですが、容量が大きいだけに、万一漏電していたら致命的な感電を起こし兼ねません。
車内に置かれた荷物が気になるところですが、JAFなどがきてから、安全に対処してもらってください。
まとめ
自然災害が年々増え、大きな影響をもたらしています。
ニュースなどで、冠水した車の中に人が取り残される映像などを見たことがある方もいるでしょう。
自分は大丈夫と、根拠のない安心はせず、ゲリラ豪雨に遭った時を想定し、どのように行動すればよいか、一度シミュレーションをしておいてください。
備えあれば、憂いなしですよ。