朝の課外授業は九州の高校だけ?公立高校や私立高校がゼロ時限に勉強する理由とは
九州の高校に特有だとされる「朝課外」というシステム、ご存知でしょうか。
早朝に登校して、1時限目の前に1時間だけ勉強する習慣です。
学校によっては「朝補講」「特別授業」「朝特課」「課外授業」など、呼び名はさまざまですが、システムとして、ほぼ同じと考えてください。
ちなみに先生が授業を行うスタイルです。
もっと深い情報が得られましたのでシェアしたいと思います。
もくじ
九州出身から得た情報
もう30年以上も前の話しですが、朝課外についての実態を知ることができました。
しかし、これも入ってきた情報だと、ほとんどしくみは変わっていないとか。
実に長く続いている習慣と言えます。
とある公立学校の例で言えば、朝課外の対象となる科目は全科目ではなく、朝課外に対応できる教師次第で、毎学期、変わったとのこと。
- 1学期:「数学」「英語」「漢文」
- 2学期:「古文」「数学」「化学」
- 3学期:「英語」「数学」「物理」
このような感じです。
1科目につき週2回のサイクルで回ります。
当時は土曜日も午前中のみ授業が行われていました(学校週5日導入前)ので、3科目を参加する生徒は毎日のように朝課外がありました。
目的は受験対策
主に進学校で採用していたシステムですが、強制の学校もあれば任意参加の学校もあります。
当該の高校では、朝課外に参加する場合、1科目につき1,000円を支払ったとのこと。
何に使われたかは不明ということでした(汗)
目的は受験対策なのですが、そもそも、大学受験のために塾や予備校に通うという習慣がないために、学校側が善意で始めたという説が濃厚です。
しかし現在では、さすがに九州と言えども大手の塾や予備校が進出してきているので、朝課外の役目は終わったと見ている人もいます。
生徒はしんどい
さて、生徒から見た朝課外は、どんな感じだったのでしょう。
当時を思い出して伝えてもらったところ、
「ともかくしんどい」
「朝から頭に入らん」
というネガティブな意見の方が多くありました。
朝課外の効果に関しては、進学校や生徒個人により違うはずなので、何とも言えないという感じではあります。
そろそろ朝課外の役割も終えた感じですね。
朝7時から開始
朝課外は朝7時に始まります。
45分あるいは50分の授業を終えても、まだ8時前で登校してくる生徒もまばらな時間です。
学校によっては8時30分ごろから担任によるホームルームが始まりますが、その間に朝課外に参加した生徒は、つかの間の休息という名の仮眠を取ります。
通常授業が行なわれて部活動も遅くまでやり、帰宅後も宿題などを考えると、慢性的な睡眠不足は否めません。
健全に育ちますか?
まとめ
「朝課外授業は九州の高校だけ?公立高校や私立高校がゼロ時限に勉強する理由とは」というテーマで、地域限定の学びの習慣について書きました。
オンラインでの学習をはじめ、大学受験に対応した塾、大手予備校、地場の予備校など、現在の九州地区での学習環境は大きく変わりました。
朝課外に依存する必要性は無くなりつつあります。
学校側の善意でスタートした朝課外ではありますが、生徒にはタイトな学校生活を強いられる面もあるのは考えものです。
詰め込み教育は終わったんでしょ?
だったら変わらなきゃね。
参照
〝朝課外”をバリサーチ①いつから?どうして?福岡だけ? – ロクいち!福岡 – NHK