少子化が止まらない!むしろ加速しているのはなぜか?少子化の何が問題?人口減少の問題とは

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日本の少子化が止まりません。むしろ少子化が加速しています、それはいったいどうして?少子化が進むと何が問題なのか。人口減少の問題や、少子化を止めるにはどうすれば良いのか。ということについて、考えてみました。

少子化が止まらないどころか加速している!

少子化対策が掲げられ、さまざまな対策を行っているようですが、その効果は残念ながらあまり効果を発揮できていないようです。対策を施すどころか、少子化はむしろ加速しています。

2022年の出生数はついに80万人を割ったそうです。しかし本来の推計によると、出生数が80万人を割るのは2033年頃と予測されていました。なんと予想よりも10年以上も速いペースで少子化が進んでいるわけです。これはかなり問題ですね。

2000年時点での出生数がおよそ120万人でしたから、そこから20年ちょっとでさらに3分の2まで減少したことになります。今のままでは、この先もさらに速いペースで少子化が進みそうです。

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日本の人口が最も多かった年

日本の人口が最も多かった年は2008年です。その時の人口は1億2808万人でした。

2008年を境に、死亡人口が出生数を上回り始めたため、徐々に日本の人口は減少し始め、2023年4月時点での人口は1億2447万人となっています。この15年間で371万人ほど人口が減少しました。これを年間平均にすると、およそ25万人ずつ減っていることになります。

しかし、2022年の出生数と死亡数を比べてみると、

出生数:79万9728人
死亡数:158万2033人

と、このようになっており、亡くなる人の数に対して生まれてくる人の数はおよそ半分。数にしておよそこの1年で80万人減っています。

平均25万人のはずが80万人の減少となっていることからも、少子化が相当加速していることがよくわかります。

なぜ少子化が加速しているのか

なぜいま少子化が更に加速しているのでしょうか。

その大きな要因として、25歳~39歳の女性の人口の減少があげられます。

2000年に1292万人だった出産適齢期の女性の数が、2020年には959万人に激減しています。これら出産適齢期の女性の数が減少すれば、その分未来の子供の数も減りますから、出生数の減少は当然の結果となります。

今年生まれた子供の数により、およそ25年後に生まれるであろう子供の数は予測できますから、そう急激に出生数が上がることはないでしょう。そこから推測すると、出生数の減少は今後100年は止まらないのではないかと言われています。

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少子化は何が問題なのか

少子化が進むと何が問題となるのでしょうか。それには3つの問題があると言われています。

出生数が減るということは、すなわち人口が減るということです。人口が減ると必然的に労働力人口も減少します。つまり働く人が減ることで日本の経済が衰退します。これが1つめの問題です。

2つめとして、若年労働力が減少することで、次世代の新たな労働力が不足するという問題を生んでいきます。

そして3つめに、現行の年金システム(現役世代が高齢者を支える)が立ち行かなくなる他、健康保険や介護保険など各種社会保険の費用が大幅に増加し、場合によっては成り立たなくなります。

例えば、防衛費を例にすると、人口が半分になったら防衛費も半分で済むかというとそうはいかないように、あらゆる費用は人口に比例しておらず、人口が減少すればするほど負担の割合がさらに増えていきます。

そうなることでさらなる人口減少を招いてしまい、場合によっては国の存続にも影響をおよぼすことも考えられます。

どうすれば少子化は止められるか

子供の生まれる数が減少するということは、未来の人口が減少していくことになります。単純に計算してみると、生まれた全員が結婚してその全ての夫婦が2人の子供を生んで始めて、人口はキープされます。

この均衡が保たれない限り、人口は減少していくわけです。

ではなぜ少子化が止まらないのかというと、その理由の最も大きな原因は、所得が得られないことにあるでしょう。

厚生労働省の調査データによると、20~30代の世帯で子どものいる割合は、

高所得層(年収600万~1千万円未満):約7割
中所得層(同300万~600万円未満):約4割
低所得層(同300万円未満):約2割

という結果が示しているように、所得が低い層ほど子供のいる割合は減少します。これは単純に所得が低いと子供を育てる余裕が持てないということを表しているといえるでしょう。

所得が低いと、自身の老後の資金不足などの不安はより高まり、「子どもを産んで育てる余裕など、到底考えられない」と考える人が増えるのも当然です。

そうした考えを持つ人が増えれば、同じ状況にある人たちも「やはり自分も無理なのかな」と思ってしまい、子供を持たない選択が広まっていきます。

以前は、日本人の多くが当たり前のように結婚し、当たり前のように子供を生んで育てていました。しかし今は、それが当たり前ではない風潮がむしろ一般化してしまっているのです。

このイメージが払拭されない限り、少子化は決して止まらないでしょう。

まとめ

今の人たちは賢いので、子供を産んで育てるということに、膨大な教育費が掛かるということまでイメージしています。そこまでの費用を払い切ることができるのか、それを考えてしまうと「難しいのでは」という結論に至るのだと思います。

それでなくとも、税金や社会保険料が増えていますから、余計に手元に残るお金は減少しています。そこに拍車をかけるように、かつてのような終身雇用や年功序列といった企業制度も失われました。

つまり、未来に対する未知数が以前と比べると格段に大きくなっているのです。そんな先行き不透明な中で、「20年以上もの間、子供を育てていけるのか?」そう自問した場合に「イエス」と自信を持って答えられる人が少ないのは、むしろ仕方ないこと言えるでしょう。

人は想像できないことは行動に移しません。つまり、「どのようにすれば、自信を持って子供を育てきれると思えるようになるか」、ここを考えた政策を打ち出さない限り、少子化に歯止めは効かないでしょう。

なにより不況ムード満載の今の日本社会では、まずイメージさせることは難しいでしょうね。みんながこの先の未来に明るいイメージを抱けるようになるには、いったい何ができるのでしょうか?

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