イガイ・カラス貝・ムール貝などの違いとは?その他のよく似た貝の意外な関係【まとめ】
イガイ・カラス貝・ムール貝と聞いて、どれがどれやら?と思っていませんか。私もこのあたりがごっちゃになって、どう分類されているのか整理できていませんでした。ということで、イガイ・カラス貝周りをまるっと整理してみたので、これらのよく似た貝の意外な関係を、この機会にぜひ理解してみてください。
もくじ
イガイ・カラス貝・ムール貝 何がどう違う?
イガイ・カラス貝・ムール貝と聞いて、全部同じような貝を想像してしまいがちです。
でも実は、色々と種類があるのです。そして、その中には在来種と外来種とがあります。
例えば在来種には、
- イガイ
- カラスガイ
外来種には、
- ムール貝(通称)
- パーナガイ
など。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
イガイとは
よく海にいる黒っぽいムール貝みたいな形をした貝を見かけると思いますが、これがいわゆる「イガイ」というものです。
ただし、イガイには在来種と外来種とがあり、在来種のものが「イガイ」で、外来種は「ムラサキイガイ」です。
見分け方は、イガイの方は黒褐色をしていて、紫がかっていません。また、根としてくっついている末端部分が尖っています。形も大きめで殻も硬いです。
それに対しムラサキイガイは、紫がかった黒をしており、末端部分が尖っていません。殻も割れやすいです。
ちなみに、このムラサキイガイの方は、ムール貝と呼ばれるものの1種です。
カラス貝とカラスガイ
イガイのことをカラス貝と呼ぶ人もいたりして、このあたりも混同されがちです。
よく、イタリア料理で「カラス貝のパスタ」などと書かれていますが、この場合のカラス貝は、ムール貝(外来種)のことです。
そして、日本には在来種の「カラスガイ」も生息しており、こちらは海水ではなく淡水の生物で、しかもいわゆるイガイの種類ではとても大きいものです。
以前は食用として用いられたりもしていたようですが、あまり美味しいものではないので、近年ではまず食べることはありません。
また、生息数も減っており、環境省より準絶滅危惧種と指定され、カラスガイは採取禁止となっています。
ムール貝について
イタリア料理でパスタやパエリアに乗っているのは、ムール貝です。
日本で言うムール貝は、
- ムラサキイガイ
- ヨーロッパイガイ
の2種です。
多くはムラサキイガイのほうで、ヨーロッパイガイは希少で高価です。
また、在来種にキタノムラサキイガイという種類がありますが、これは外来種のムラサキイガイとは別物で、ムール貝には相当しません。
パーナ貝(ミドリイガイ)について
食材にパーナ貝というのもあります。これはミドリガイのことで、マッセル貝などともとも呼ばれることがあります。
パーナ貝も外来種で、ムラサキイガイの近縁種になります。
色は名前のとおり、灰色と言うか緑青色をしています。
身はムール貝より大きく、値段もパーナ貝のほうが高価で、味も美味しいです。
まとめ
これでなんとなくイガイ・カラス貝・ムール貝の区別がついたのではないでしょうか。
海でムール貝(ムラサキイガイ)を採ってきて料理をしても、あまり美味しくないのでおすすめできません。
ひげのようなものを取り除いたりする手間が大変だったり、けっこう砂っぽくて、レストランで食べるようにはいきません。
ただし、釣りのときの餌にはけっこう使えます。
もしも釣りのときに餌が切れてしまったら、このカラス貝を使って餌にしてみるのも良いかもしれません。
ただし常識の範疇で、採取してくださいね。