複雑化する時代を心穏やかに幸福度を増して生きるには?情報過多の弊害 心の声を聞き、自分ベースで生きる
スピードが要求され、複雑化する時代を生きる私たち。そんな現代で幸福を感じることができず、常に目に見えない不安に苛まれて生きている人も少なくないようです。
現代は情報過多の時代です。心穏やかに生きていくには、キャパシティを超えた情報のシャットダウンは必須です。今こそ心の声を聞き、自分ベースで幸福度を増しながら生きる力を取り戻しましょう。
もくじ
複雑化する時代を心穏やかに生きる
現代は、10年前、20年前と比べて、どんどんと複雑化しています。そして物事の進むスピードも、どんどんと早くなっています。
新しい技術とともに、新たなサービスや言葉が生まれ、それらが生活の中へどんどんと取り込まれ、変化していきます。
これらの変化は、2000年ころのインターネットの爆発的な普及以降、加速度的にスピードを増してきました。
携帯電話からスマホへと切り替わると、更にIT技術は進化し、それがユーザーレベルにまで浸透することで、生活スタイルもデジタル化への加速を増していきました。当然、世の中の価値観も大きく変わりました。
1990年代の頃は、携帯電話でさえ全ての人が所有していませんでした。それが2020年代の現在では、ほとんどの人がスマートホンを所有し、常にインターネットを身近に利用しながら生活しています。
これにより、さまざな便利なサービスが生まれ、多くのことが短時間で処理できるようになりました。
しかしその反面、これまで以上に多くのことを処理する能力が求められるようになり、仕事量で比較すると、かつての数倍から数十倍を1日に処理するにもかかわらず、給与はまるで増えないという事態も起きています。
また、インターネットの普及とともにグローバル化も進み、国内だけでなく世界中にライバルが増え、競争の激化ももたらしました。
これらが、この20年簡に同時に起きたことです。
そして、これらがもたらした生活スタイルの変化は、必ずしも私たちを快適にし、心穏やかに生きていくことにプラスの影響ばかりを与えたわけではありません。
情報が多すぎることの弊害
ITの進化とともに、これまで以上に大量の情報が入ってくるようになりました。
かつては、新聞とニュースくらい、専門的なことは専門誌などにより情報を得ていたものが、ネットとスマホの普及で爆発的に情報量が増えました。その量は、もはや無限とも言えるほどです。
しかも、これまでは、こちらが情報側のスケジュールに合わせてアクセスしなければならなかったものが、何時でも自分の好きな時間に情報を得ることができるようになりました。
かつての情報のメインソースであったテレビや新聞は、今ではその座をインターネットに奪われ、最新情報はネットにあるというのがもはや常識と化しています。
そしてネットによる情報は、ポータルサイトなどのニュースの他、SNSやプッシュ通知などで、重要なことから全く意味のなさないものまで、玉石混交でとめどなく私たちのもとへと流れてきます。
この量はもはや私たちの脳が処理できるレベルを超えています。そんな大量の情報が私たちの日常生活の隙間という隙間に入り込み、脳に休める隙きを与えてくれません。
ヘタをすると、1日の中でスマホの画面を眺めている時間が一番長い、そんな人もいるのではないでしょうか。
そんな止めどなく押し寄せる大小様々な情報の波が、私たちの思考や行動に影響を与え、心をざわつかせ、不安を生み出す原因となっているのです。
つまり、心穏やかに生きていきたければ、意識的に情報をシャットダウンする。このスキルを身につけることが、とても重要となってきます。
成し遂げたいことを1つか2つに絞る
情報には、思いがけないチャンスも混じっていることがあります。故に人は、あらゆる情報をサーチしまくるのでしょう。
しかし、私たちは全能の神ではなく、限界のある人間です。
どんなにたくさんのチャンスとなる情報を入手したとしても、それらを全て実行に移して、さらに結果まで出すなどということはできません。
冷静に考えれば、全てのチャンスをモノにしなくとも、自分の望む物は手に入るはずです。
それなのに、あたかも誰もが簡単に成功できるかのような情報や、このチャンスを逃すことは一生の後悔になると謳った情報が満ち溢れ、ついつい禁断の果実に手を伸ばしてしまうのです。
小さなところでは、ポイントを貯めて無料で何かを得られたり、微々たる額の割引クーポン情報から、中には株や投資で大きく稼ぐ方法、副業で何千万と稼ぐ方法など。
そうしたお得で、あなたの人生を豊かにしてくれるようにみえる様々な情報を、片っ端から実践しているという人もいることでしょう。
しかしどうでしょうか。それらが本当に継続してあなたの人生を幸せにするものにつながっているのでしょうか。それらのおかげで心穏やかに暮らせていますでしょうか。
中には本当に自分の望む物を手に入れるために大いに役立ち、理想的な暮らしを手に入れた人もいるかもしれません。しかし、大半の人はそうではなく、どれもこれも中途半端に終わり、むしろ膨大な時間と、場合によってはお金までも失ったという人のほうが多いのではないかと思います。
心穏やかに生きていきたければ、本当に自分が成し遂げたいこを1つか2つ選び、それ以外は排除すべきです。つまり、それ以外の情報が入り込まないように強く意識し、目の前のことに集中できる環境を作ることが必要なのです。
そして、ときに何もしない時間も設けて、心を休ませる時間も意識的に取る必要があります。進捗を調整するバッファ時間も必要でしょう。いま自分が何をしていて、どのような状態にあるかも把握しやすくなります。
そうすると、心の中の焦りは減り、心穏やかに、いま取り組んでいることに集中できるのです。
どうしてもやらなければならないことは最低ラインでこなす
生きていくなかにおいて、自分のやりたいことだけをして過ごすわけにも行かず、少なからず「やらなければならないこと」というものが誰にでもあります。
しかし、大切なことだけに集中したいからといって、それらの必要なことを無視してしまうと、大切なことも続けられなくなることが大半です。
つまりこの2つの間にはバランスが大事になってきます。
かといって、ただ必要というだけのことを、完ぺきにこなす必要はありません。ここは手間を極力省き、最低ラインをクリアするレベルで良いのです。
他人の求めるラインを超えるよう、基準値を上げていくと、時間とエネルギーをより奪われてしまいます。
なので、この基準ラインは人に決めさせるのではなく、あくまでも自分で設けた最低ラインをクリアすること、それで十分なのだとすることです。
これもまたインターネットの情報には、様々な価値の提示があり、大抵はより良きを示唆して完璧こそが善のように見せてきます。
ただ必要なだけで、本来ならどうでもいいと思うことにまで、完璧を求めていては、人生にいくら時間があっても足りません。
幸せに、そして心穏やかに生きていきたいのなら、他人の価値観ではなく、自分が本当に求めるものは何なのかをよく理解したうえで、1つか2つの大事なものにより深く取り組んでいくことが何よりも大切となります。
まとめ
常に心がザワつく。気持ちが穏やかでない。なんとなくいつも不安。
そういった人はおそらく、ネットなでの情報の渦に飲み込まれ、自分がこの先どう生きていけば良いのかという、基準や軸がぶれたり、失ってしまっている状態にあるのだと思います。
こういった場合は、自分自身の棚卸しをして、本当は何をしたいと思っているのか、何に価値を感じているのかということを、他人ベースではなく、自分自身の内側に聞いてみましょう。
ものごとを考える場合は、頭の中だけで考えるのではなく、紙に書いて考えることをおすすめします。
可視化することで、新たなひらめきが生まれたり、本来の自分の気持ちに気づくきっかけとなったりします。
忙しいばかりで先が見えず不安に感じて毎日を過ごしているのなら、週末の予定を1つ2つキャンセルして、一度じっくりと自分と向き合う時間を設けることをおすすめします。