ビタミンB1で疲労回復!ビタミンB1が豊富な食べ物・一緒に食べるといいもの・食べ合わせが悪いもの
疲労回復にはビタミンB1を摂取すると良いとされています。そこでビタミンB1が豊富な食材とともに、効率よくビタミンB1を摂取するための一緒に食べると良いものもご紹介します。反対にビタミンB1を壊してしまう食べ合わせの悪いものもお伝えしますので、調理の際はぜひ思い出してください。
現代人はビタミンB1が不足していますので、ぜひ意識的かつ効率よくビタミンB1を摂取し、いつでもパワフルに動き回れる身体を手に入れましょう。
もくじ
ビタミンB1の働き
ビタミンB1(またはチアミン)は、身体の正常な機能に重要な役割を果たす栄養素で、その代表的な働きとして次のものがあります
- エネルギー生産
- 神経系の正常な機能維持
- 心臓および筋肉の健康効果
ビタミンB1は炭水化物(糖質)を身体が必要とするエネルギーに変換します。
また、ビタミンB1は脳や神経系の機能を維持するはたらきをします。
更に、ビタミンB1は心臓の機能維持や筋肉の収縮に必要な物質でもあります。
ビタミンB1が豊富な食べ物
ビタミンB1が特に豊富に含まれているのは「豚肉」です。豚肉のなかでも脂身より赤身にビタミンB1は豊富です。
また、ボンレスハムなどの豚肉加工品にも、ビタミンB1は多く含まれています。
豚肉以外だと、鶏もも肉にもビタミンB1は豊富に含まれています。
うなぎにもビタミンB1は豊富に含まれています。夏バテ対策などでうなぎを食べるのは、ビタミンB1が豊富に含まれているからなのですね。
その他の魚類だと、生のタラコやいくら、紅鮭、鰹節などもビタミンB1はわりと豊富です。
また、
穀類:玄米、全粒小麦、オート麦、ライ麦など
豆類:大豆、赤豆、黒豆、ヒヨコマメ、レンズ豆など
乳製品:牛乳、ヨーグルト
野菜:アスパラガス、ほうれん草、エンドウ豆などの緑黄色野菜
ナッツ類:アーモンド、カシューナッツなど
といったものにもビタミンB1は含まれています。
ビタミンB1が不足すると
体内でビタミンB1が不足するとエネルギーが生成されなくなるため、疲労感やだるさなどの症状が現れます。
また、脳にもエネルギーが送られなくなり、神経系に障害が生じ始めます。それは、足のむくみやしびれ、動悸、息切れ、脚気(かっけ)などという形で現れます。
脚気が重症化すると、麻痺が起こり歩行が困難になったり、心不全を招く原因にもなりますので、ビタミンB1不足には十分に気をつけてください。
ビタミンB1の1日の摂取量の目安
ではどれくらいのビタミンB1を、1日に摂取すれば良いのでしょうか。
日本人に推奨されている量は、
〈男性〉
18~49歳:1.4mg
50~74歳:1.3mg
75歳以上:1.2mg
〈女性〉
18~74歳:1.1mg
75歳以上:0.9mg
妊娠・授乳中:1.3mg
となっています。
これは、豚ヒレ肉だと100g、普通の豚肉なら200gでOKですが、玄米ごはんだと6杯程度食べる必要があります。
つまり、ビタミンB1を効率よく摂取するには、豚肉がおすすめということになります。
ビタミンB1と一緒に食べたほうがいいもの
ビタミンB1は「アリシン」を含む食品と一緒に食べることで、吸収力が俄然高まります。
アリシンを含む食品の代表が、玉ねぎ、ねぎ、にら、にんにくです。
更にアリシンを含む野菜は刻んだりすりおろすことで、よりビタミンB1を吸収してくれます。
また、ビタミンB1は水溶性のため、煮たり蒸したりした場合には、その煮汁も一緒に食べることでよりビタミンB1を効率よく吸収できます。
ビタミンB1と食べ合わせが悪いもの
反対にビタミンB1と食べ合わせが悪いものが、「チアミナーゼ (アノイリナーゼ)」を含むものです。チアミナーゼはビタミンB1を分解する働きがあります。
チアミナーゼを含む食品の代表が、山菜、淡水魚、アサリやシジミなどの二枚貝です。
考えてみると、豚肉とこれらを混ぜた料理というのは少ない気がします。
やはり先人はこういった事もわかったうえで、料理を考えているのでしょうか。本当にそうだとしたら、かなりすごいですよね。
まとめ
疲れたときはビタミンB1を積極的に摂って疲労回復を図りましょう。
ビタミンB1が不足すると、疲労感が増したりだるさが生じます。更に不足状態が続くと、神経系に障害が生じて足のむくみやしびれ、動悸、息切れ、脚気(かっけ)が生じることもあります。
ビタミンB1を手っ取り早く摂取するには、なんといっても豚肉がおすすめです。
また、豚肉とともにビタミンB1の吸収を高めるアリシンを多く含む、玉ねぎ、ねぎ、にら、にんにくと一緒に食べることを推奨します。
反対にビタミンB1を分解してしまうチアミナーゼを含む山菜、淡水魚、二枚貝などは、一緒に食べないようにしましょう。