年収と購入可能な住宅価格の関係について 住宅ローンの借入可能額と返済可能額の違いとは?
年収と購入可能な住宅の価格の関係って、どれくらいが適正なのでしょう。また、住宅ローンの借入可能額と返済可能額に違いについて、冷静に考えたことはありますか?今と昔とでは社会のルールも変わりました。親世代の住宅購入プランでローンを組むと、大変なことになるかもしれません。
もくじ
住宅ローンの今と昔の違い
結婚して、そろそろ子供がという頃になると、考え始めるのが住宅購入についてです。
様々なメディアで家を買うの?買わないの?という論争もかつて散々行われてきましたよね。
それはさておき、家を買おう!と決まったからには、きちんと払えるのかというのが重要なポイントです。
大抵は長期の住宅ローンを組む人が多いでしょうから、途中で返済できなくなっては大変ですからね。
これまでも住宅ローンを組んで家を買うときの、大体の目安的なものがありました。
しかしその目安が今と昔とでは、少しルールが違うようです。
昔は、最低頭金は2割は用意するというのが常識でした。つまり残り8割に対してローンを組むわけです。そうしないと住宅ローンが組めなかったりしたのです。
しかし現在は、頭金ゼロでも住宅ローンの借り入れができる銀行も少なくないようです。
住宅ローンの借入限度額ってどれくらい?
ところで、住宅ローンの借入限度額って年収に対してどれくらいなのでしょうか。
審査の基準は金融機関により異なりますが、目安としては世帯年収の約6~7倍程度が一般的のようです。
年収500万円だと3500万円くらいまでというイメージですね。
土地の価値が下がりにくいエリアなどだと、年収の10倍くらいまで貸してくれる場合もあるようですが、流石に年収の10倍の借り入れはリスクが高いので辞めたほうがいいと思います。
年収の10倍の価格の家を買うなら、最低でも3割は頭金を入れることをおすすめします。
借入可能額と返済可能額の違い
よくローンの審査が通った時点で、家を手に入れたと思って喜んでいる人がいますが、審査に通った時点では、スタートに立ったに過ぎません。
借金が残っている時点で、家はあなたのものではないのですから、完済する必要があります。
そして借入可能額と返済可能額とは、必ずしも同じではないということにつちえ、一度真剣に考えてみてください。
「自分は家を売るのが仕事なので、家が売れて融資が通った時点でミッション完了。その後、購入者が、その借金を返しきれるかどうかは自分には関係ない。そして実際に返せなかった人を何人も見てきている。」
これは過去に知人の住宅販売営業マンが、実際に私に言った言葉です。
この言葉の意味、よく考えると、とても怖い現実を表していますよね。
年収に対しどれくらいが適正な住宅の購入価格なのか
では一体、年収に対しどれくらいが適正な住宅の購入価格なのでしょうか。
これは人それぞれの将来のライフプランによって変わります。
生涯DINKSなら、ずっと2馬力で働き続け、自分たち以外にお金がかからないので、住宅ローンの割合が高くても返済はさほど苦にはならないでしょう。
しかし、同じ世帯年収でも、子供がいる場合では、DINKSと比べ大きく異なります。まず教育費は無視できません。また、子供が小さいときは2馬力で働くのも難しくなります。
つまり、子供の成長により、そのときどきで支出額の変動が大きく変わるのが子供のいる世帯です。もちろん子供の数が多ければ、それだけ教育費も増えます。
という点から考えると、子供がいる家庭の住宅購入の限度額は、世帯年収で考えるのではなく、世帯主の年収の4倍プラス頭金程度が目安かと思います。
ただ、今後は物価が上がることが予想されるので、給与も上る可能性は高まります。そうなると借金をしている人が有利になるとも考えられます。
とは言え、未来のことは誰にも分かりませんから、ここはとても判断が難しいところですね。
まとめ
ここ最近は、家は購入派より賃貸派のほうが優勢のようです。先の見えない世の中で、高額ローンを組むリスクがあることと、少子化による住宅余りから、価格の下落も予想されるからでしょうか。
それともモノを持たずに、身軽で自由に生きたい人が増えたから?
夢のマイホームと言うのもわかりますし、かと言って家を買うだけで人生終了というのも寂しい気がします。
退職金で残額の一括返済もままならなくなってきていますから、家を買うなら親の世代の購入プランはあまり参考にせず、無理なく余裕を持って返済できるプランを組むよう心がけてください。