バブアーのビデイルが欲しい!ビューフォート、ボーダーとの違い 英国製じゃないものは偽物なの?
バブアーのジャケット「ビデイル」が欲しいと思って、ビデイルについて調べてみました。ビデイルとよく似たビューフォートやボーダーとの違い、英国製じゃないバブアーは偽物なのか、ワラントの数の違いなどについて、解説します。
もくじ
バブアーって?
バブアー(Barbour)は英国の老舗アウトドア・ライフスタイルブランドです。
ジョン・バブアー(John Barbour)により1894年にイングランド北東部にあるサウスシールズで創業が開始されました。
もともとはイギリスの海で働く水夫や漁師、港湾労働者のために、雨をはじくために油を染み込ませたオイルドクロスという生地を使った衣類を提供したのが始まりです。
その後、バブアーの作る防水ジャケットは、耐久性の高さから定評を得て、イギリス王室やハンティングを好む貴族などにも愛用されるようになります。
その証に、エディンバラ公フィリップ、エリザベス2世、チャールズ3世(当時皇太子)からロイヤルワラント(イギリス王室御用達の指定)を受け、ジャケットの内側のロゴ部分には3つの王冠が配されています。
なお、現行モデルは、2021年4月にエディンバラ公フィリップご逝去されたため、ワラントは2つとなっています。2022年9月にはエリザベス女王もご逝去されたので、2024年中にはワラントは1つとなることが予測されます。
ワラントは授けることができる人が亡くなるとその紋章が無効となるため、以降2年以内に紋章の掲出を取りやめる必要があるのです。
バブアーのビデイル
バブアーにはさまざまなタイプのジャケットがありますが、そのなかでも代表的なモデルに「ビデイル(BEDALE)」というものがあります。
バブアーのビデイルは1980年に登場したジャケットで、用途は乗馬用として誕生しました。
このビデイルはデザインもとてもシンプルで、誰でも着やすいということから、バブアーの中でも人気ナンバーワンと言っても過言ではない代表的モデルとなっています。
やや短めのハーフコートサイズといった丈の長さは、下に着用したジャケットを隠すくらいの長さで、馬にまたがった際にちょうど良い長さとなっています。
以前のバブアーのオイルドクロスは、塗布されたオイルの臭いがなかなかのもので、電車などに乗るとときに敬遠されるような匂いを放っていましたが、最近のオイルドクロスにはそのような臭いはなくなり、より使いやすくなりました。
ビデイルとビューフォート、ボーダーとの違い
ビデイルとよく似た形のモデルに、ビューフォート(BEAUFORT)とボーダー(BORDER)があります。
まず、ビデイルとビューフォートの違いですが、ビューフォートは狩猟用のハンティングジャケットという目的で作られたものです。
ビデイルと比べると、ビューフォートの方が着丈が5センチほど長く、短めのハーフコートといった長さになっています。
そして、もうひとつのボーダーとの違いですが、ボーダーはフィールドジャケットとい位置づけで製造されており、着丈はビューフォートよりも更に長めのまさにハーフコートといった長さで、レインウェアとして愛用する人も多いようです。
また、ビデイルやビューフォートはラグランスリーブであるのに対し、ボーダーはセットインスリーブとなっています。
このことから、ビデイルやビューフォートはよりアウトドア寄りで、ボーダーは普段づかい寄りのアイテムと言えるでしょう。
またビデイルならではの特徴は、ビデイルのみ袖の内側がリブ仕様になっています。これは、乗馬時などに袖口から風が入り込みづらくするためです。
袖口のことを考慮に入れると、スーツの上に羽織るならビデイルではなく、ビューフォートやボーダーの方が良さそうです。
英国製じゃないバブアーって偽物なの?
歴史の長いバブアーは、長年同じモデルを作り続けてはいるものの、年代により仕様は少しずつ変わっきてています。
また近年のバブアー製品は、製造国がもはや英国のみではありません。
もちろん、以前はイギリスにて製造されていましたが、多くのアメリカブランドなどと同様、現在は本国製のものはほとんどなく、モルドバ製やブルガリア製などざまざまです。
しかし、英国製ではないバブアーが偽物なのかと言うと、そうではありません。これらもれっきとした本物です。
反対に本国ではバブアーのジャケットはもう作っていないのかと言うと、実は若干ですが作られています。
そのモデルがビデイルです。つまりビデイル以外のモデルには、現行では英国製はありません。
まとめ
バブアー(Barbour)は英国を代表する老舗アウトドア・ライフスタイルブランドで、その品質の良さは王室御用達のお墨付きです。
そんなバブアーを代表とするジャケットが「ビデイル」というモデルです。
ビデイルは1980年に乗馬用のジャケットとして登場しました。
バブアーの特徴である雨を弾くオイルドクロス仕様で、馬に跨った際にちょうど良い着丈となっています。
袖口は風邪が入らぬようリブになっており、ラグランスリーブのデザインとあわせ、よりアウトドア要素の強い仕様となっています。
デザインは非常にシンプルなため、誰でも合わせやすく、それ故にバブアーの中でも一番人気のジャケットとなっているのだと思われます。
ビデイルとよく似たモデルに、ビューフォートとボーダーがありますが、これらはどちらもビデイルより丈が長めで、ハーフコート的なものになっています。袖口もビデイルと異なり、リブ仕様にはなっていません。
ビューフォートはハンティングジャケットとして、ボーダーはフィールドジャケットといった用途を目的にデザインされています。
バブアーはイギリスのブランドではありますが、近年ではその殆どを他国で製造しており、バブアーのジャケットもモルドバ製やブルガリア製などが近年のものにはよく見られます。
反対にイギリス本国で製造されているものは、一部のビデイルのみとなっているようです。
英国製以外のバブアーが偽物ではないかと思われている人もいるようですが、時代とともに製造国が変わっていますので、ビデイルを除く昔の製品以外は、ほとんどが今では英国製ではありません。
反対に昔の英国製を探すマニアもいるようですが、やはり状態の良い古着を探すのはなかなか困難です。
ただ、本来はアウトドアジャケットという意味からすると、やれた古着もアジがあってヨシとも言えます。しかしやれた古着はかなり上級な着こなしスキルが必要となるため、あまり手を出さないほうが良いと思います。