ボイコット、ストライキ、デモの意味の違いとは?それぞれ過去の歴史と事例から学ぶ!
社会的な問題や意思表明のために、弱者は、さまざまな方法で集団行動をとることができます。
その中でも、ボイコット、ストライキ、デモはよく用いられる手段です。
2015年5月から2016年8月まで、学生を中心に「デモはカッコイイと思わせる」をモットーに、教育改革やジェンダー平等など、幅広い社会問題に取り組んだ事例がありました。
その活動の賛否はともかく、それぞれの言葉の意味や目的については、混同してしまうことも少なくありません。
この記事では、ボイコット、ストライキ、デモの意味と違いを詳しく解説します。
過去の歴史や事例なども紹介し、それぞれの行動が持つ力と注意点について理解することが目的です。
決して行動を扇動するものではありません。
もくじ
ボイコット
ボイコットとは、特定の企業や団体、製品などを利用しないことで、抗議や意思表示を行う行動です。
政治的な問題や人権問題、環境問題など、さまざまな問題に対して用いられます。
ボイコットには、以下のような種類があります。
- 不買運動: 特定の企業の商品を購入しない運動
- サービス利用停止: 特定のサービスを利用しない運動
- 投資撤収: 特定の企業や団体への投資を撤収すること
ボイコットは、消費者が持つ経済的な力を利用することで、企業や団体に圧力をかけることができます。
近年では、SNSを通じて呼びかけが行われるケースも増えています。
ボイコットの歴史
ボイコットという言葉は、19世紀後半のアイルランドで起きた土地所有権をめぐる争いに由来します。
当時、イギリス地主の圧政に苦しんでいたアイルランドの人々は、地主の土地を不買運動で対抗しました。これが「ボイコット」と呼ばれるようになったのです。
ボイコットの事例
1984年、南アフリカのアパルトヘイト政策に抗議して、多くの企業や団体が南アフリカとの貿易を停止という出来事があります。
2017年、アメリカのトランプ大統領の政策に抗議して、多くの人がStarbucksなどの企業の商品を購入しない運動を行ったのは、記憶に残っている人もいるかもしれません。
スト(ストライキ)
ストライキとは、労働者が労働条件の改善や経営側の要求に対する抗議のために、労働を拒否する集団的な行動です。
労働基本権の一つとして、法律で認められています。
ストライキには、以下のような種類があります。
- 時間スト: 一定時間だけ仕事を停止するストライキ
- 怠業スト: 仕事をサボタージュするストライキ
- ゼネスト: 全国の労働者が一斉にストライキを行うこと
ストライキは、労働者が団結することで、経営側に強い圧力をかけることができます。
しかし、ストライキによって企業や社会に大きな損害を与える可能性も否定できません。
ストライキの歴史
ストライキの歴史は古く、古代ギリシャやローマ時代にも労働者の抗議行動が行われていました。
近代的なストライキが初めて行われたのは、18世紀後半のイギリスです。
ストライキの事例
1960年、日本の炭鉱労働者が賃上げ要求のためにストライキを行っています。
2018年、フランスの鉄道労働者が年金改革に抗議してのストライキがありました。
デモ
デモとは、政治的な主張や社会的な問題に対する意見表明のために、集団で街頭を行進する行動です。
多くの人々に問題を認知してもらう効果があります。
デモには、以下のような種類があります。
- 行進デモ: 街頭を行進しながらプラカードなどを掲げるデモ
- 集会デモ: 一箇所に集まって演説や討論を行うデモ
- 座り込みデモ: 特定の場所に座り込んで抗議するデモ
デモは、表現の自由に基づいて行われる活動ですが、場合によっては道路封鎖などの違法行為に発展することも。
デモの歴史
デモの歴史は古く、古代ギリシャやローマ時代にも政治的な抗議行動が行われていました。
近代的なデモが盛んになったのは、18世紀後半のフランス革命以降です。
デモの事例
2021年 国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の開催を前に、日本でも気候変動対策を求めるデモが各地で行われています。
2022年、沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設に反対するデモが実施されています。
まとめ
「ボイコット、ストライキ、デモの意味の違いとは?それぞれ過去の歴史と事例から学ぶ!」というテーマで、言葉の意味や内容の違いについて書きました。
おかしいと感じて行動を起こすというのは、かなりの胆力や決意が必要です。
単独では成し得ないことでも、同志が募れば、変化が起こるかもしれませんが、その確率は低いような気がしますね・・・。
ムダとは言いませんが、個人的には、どの行動も遠慮したいです。