デジタル遺産はどう対応する?ネット社会で新たな問題となりそうな残った遺族は把握可能?

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デジタル遺産という言葉があります。

SNS、ネット銀行、ネット証券をはじめGoogleのアカウントなど、ネット上の個人情報が「故人情報」となることで、遺族が整理や処分について困るという問題が出ています。

通常なら相続すべきことであるが、故人しか把握していないアカウント情報ゆえにログインもできず、何も手を付けられないわけです。

本人ではないから遺族がログインすることはまかりならん、というルールがサービスの規定にあるとすれば、もうどうしようもありません。

そこで今回は、デジタル遺産に関して書いてみたいと思います。

デジタル遺産の種類

まずデジタル遺産は「デジタル資産」と「デジタル遺品」に大別されます。

  • デジタル資産:お金に関わるもの・サービス
  • デジタル遺品:お金とは直接関わらないもの・サービス

あいまいではありますが、どちらにしろ、遺族が管理・整理・処分することになりますから、生前に情報を全てアナログ的に保管する必要性も出てきます。

要はデジタル遺産対策として、以下のようなサービスのアカウントは、いつでも引き継げるようにしておかなくなてはなりません。

  • SNS
  • GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)
  • Microsoft
  • コミュニケーションツール(ChatWorkなど)
  • 金融関係(銀行、証券、保険、決済アプリ、電子マネー、暗号資産ほか)
  • クレジットカード管理画面
  • ポイントサイト
  • サブスク
  • メール

ともかくオンラインで受けているサービスについては、全てがデジタル遺産になる可能性があります。

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アカウント不明がトラブルの元

デジタル遺産に関しては、故人しか把握していないアカウントが、トラブルの元になる可能性が高いです。

いわゆる終活、生前整理を甘く見ていたことで、遺族にシワ寄せがくるという構図が浮かびます。

故人が契約していサブスクの解約ができない、ネット銀行の残高がわからず相続手続きが進まないということは、容易に想像できます。

ただでさえ相続は面倒臭い、揉めやすい、遅々として進まないというのが相場ですから、さらにデジタル遺産に頭を悩ませるようでは、たまったものではありません。

特にお金に関わる場合は、相続税の申告や納税にも影響してきます。

アカウント管理が重要

いろいろとオンラインサービスを利用していると、アカウントの管理が追いつかなくなります。

メモしていたとしても登録件数が多くなれば、まとめるのも大変ですし、定期的にパスワードの変更も求められますから、メンテナンスも必要です。

中には、二段階認証、顔認証、指紋認証なんてものもありますし、そうなるとメモではどうしようもありません。

それはともかく、アカウント情報はいつでも共有できるように、ID・パスワード管理ツールなどで利用するほうが良さそうです。

ID・パスワード管理ツールを開く方法から内容の印刷まで、これこそメモしておけば、デジタル遺産の管理・整理・処分はかなり進むと思われます。

ただ、そういったことができるスキルを持つ遺族がいればの話ですが・・・。

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デジタル遺産の管理人を指定

もしも家族以外にデジタルサービスなどの扱いが上手く、信頼のおける第三者にデジタル遺産の管理を任せられならば、利用したいと考える人はいるはずです。

もちろん管理者は家族が一番良いわけですが、頼るとしたら、

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 税理士

など専門家と「死後事務委任契約」を検討すると良いです。

現時点では、エンディングノートや財産目録、あるいは独自の方法で管理するしかありません。

しかし何もしないよりはスムーズとことが進むものと想像します。

まとめ

「デジタル遺産はどう対応する?ネット社会で新たな問題となりそうな残った遺族は把握可能?」というテーマで、故人が利用していたオンラインサービスの管理などについて書きました。

少し前から懸念される声は上がっていましたが、大多数の人は当事者意識がないゆえに何もしていないのではないでしょうか。

特にスマホだけしか使用していない場合は、アカンウト情報をまとめることすら大変です。

パソコンならサッと一覧を印刷可能なこともありますが、一度、真剣に考えてみてはいかがでしょう。

ちなみに筆者は、すでにアカウント情報のまとめは済ませています。

参照

死後事務委任 – 東京弁護士会

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