聞き慣れないインパクト投資とは?強烈なインパクトを残す投資法のこと?それとも別の意味が?
今朝の日経新聞で初めて知った言葉があります。
それは「インパクト投資」です。
なにそのインパクトある投資の名前はって感じでしたが、どのような投資なのか皆目見当が付きません。
記事を読んで、ある程度の理解はできたのですが、想像とは全く違ったものでした。
第一印象としても怪しげな投資と表裏一体感が拭えないインパクト投資について、概要などを解説してみたいと思います。
もくじ
インパクト投資とは何か?
インパクト投資の基本的な概念や目的ですが、単なる利益追求だけでなく、社会的な問題や環境課題の解決に貢献することを目指す投資方法です。
財務的なリターンだけでなく、社会的・環境的なインパクトを測定し、評価するタイプの投資と言えます。
金融庁では、インパクト投資に対して、
- 市場や顧客に変化をもたらす新規性や優位性
- 効果と収益性を実現する明確な意図
- 投資しない場合と比べて効果と収益性の変化
- 客観性のある指標で効果や収益性を定量的、定性的に測定・管理
という4つの要件を求めています。
インパクト投資の種類
インパクト投資にはさまざまなアプローチがあります。
例えば、エシカル投資は倫理的な価値観に基づいて投資対象を選び、サステナビリティ投資は環境や社会への影響を考慮した投資を行います。
また、SDGs(持続可能な開発目標)に焦点を当てた投資も注目です。
これらのアプローチは、それぞれの投資家の関心や目標に合わせて選択されます。
投資対象を選定する際には、社会的・環境的なインパクトを追求する企業や団体を探しますが、専門家のアドバイスや投資家コミュニティの参加も役立ちます。
またインパクト投資に特化したプラットフォームやネットワークを活用することで、情報や投資機会にアクセスしやすいです。
日本での事例
実際の事例を見てみます。
シンガポール・ソブリン・ウェルス・ファンド (Singapore’s Sovereign Wealth Fund) とのパートナーシップ
2019年、日本の大手金融機関である三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、シンガポール・ソブリン・ウェルス・ファンドであるテンセント・ホールディングスとのパートナーシップを結び、アジア地域でのインパクト投資に取り組みました。
このパートナーシップにより、地域の社会的な課題に対処するための投資機会やプロジェクトが支援され、インパクト投資の促進に貢献しています。
ソーシャルインパクトボンド (SIB) の導入
日本では、ソーシャルインパクトボンド(SIB)と呼ばれる金融商品が導入されています。
SIBは、社会的な課題の解決に取り組むために民間資金を活用し、成果に基づいて投資家にリターンを提供する仕組みです。
例えば2019年には、子どもの貧困対策や高齢者の就労支援などのプロジェクトがSIBによって実施されました。
インパクト投資の未来
日本国内外の企業や金融機関が積極的に参加し、社会的な課題の解決や環境への貢献を通じてインパクトを生み出す取り組みが行われています。
日本では、持続可能な開発目標(SDGs)の達成や社会的インパクトの最大化に向けた取り組みが進められており、インパクト投資はその一翼を担っています。
ただし、まだまだ発展途上の段階であり、日本におけるインパクト投資の取り組みはこれからの課題も多いです。
具体的には、社会的な課題への投資機会の拡大やインパクト評価の体制整備、情報の透明性の向上などが挙げられます。
ですが日本のインパクト投資の市場は拡大の余地は十分に残されており、社会的な変革を実現するための重要な役割を果たすものと期待されています。
まとめ
「聞き慣れないインパクト投資とは?強烈なインパクトを残す投資法のこと?それとも別の意味が?」というテーマで、インパクト投資について書きました。
インパクト投資は、投資家の利益と社会的な変革の実現を両立させることができるため、ますます注目を集めています。
日本のインパクト投資市場は成長しており、個人投資家や機関投資家の関心も高まっています。
これにより、新たなインパクト投資ファンドやプラットフォームの登場も見られることでしょう。