マイオカインで若返り!話題のホルモン「マイオカイン」は筋トレで増える?増やし方について
いま「マイオカイン」と呼ばれる若返りのホルモンが話題になっているのをご存知ですか。「マイオカイン」は筋トレなどの運動でで増えると言われています。そんなマイオカインの効果や増やし方についてご紹介します。マイオカインの分泌を増やして、健康で若々しい身体と脳を手に入れましょう!
もくじ
話題のホルモン「マイオカイン」とは?
いま運動をすることにより得られる健康のメカニズムとして、「マイオカイン」というホルモンが注目されています。
「マイオカイン」とは、筋肉(骨格筋)から分泌される生理活性物質の総称で、現在、働きが解明されはじめているマイオカインはおよそ50種類ほどあるとされています。
ちなみに、マイオカインとはギリシャ語の「myo(筋)」と「kine(作動物質)」とが組み合わさって作られた言葉だそうです。
近年、「運動と健康」との関係についての研究が進み、そのなかでマイオカインが重要なカギを握る物質として、いま大きく注目され始めてきています。
運動による健康というと、肉体的な健康や体力面で健康をイメージしがちですが、マイオカインはそれだけでなく、見た目の若々しさや脳の認知機能の健康(認知症の防止)にも大きく影響していることがわかってきています。
つまり、マイオカインを増やすことで、脳も体も見た目も健康で若々しくいられるということです。
マイオカインと骨格筋
「骨格筋」とは骨格に沿って付いている筋肉のことです。骨格筋が収縮することによって身体は支えられていますし、自由に動かすことができます。
一般的に「筋肉」という場合は、この骨格筋のことを指しています。
骨格筋は体重のおよそ40%を占めており、人体最大の臓器であるとも言われています。その理由は、身体を動かすための機能である以外に、血液中の糖や脂質の多くを消費する代謝臓器でもあるからです。
マイオカインはこの骨格筋を動かす際の収縮時に分泌され、筋肉のみならず全身の機能を調節する役割を担っていることが近年の研究により分かってきました。
普段から体をよく動かしている人は、老化や病気を予防し健康や若さを保つ善玉マイオカインが分泌しますが、あまり動かない人はマイオカインが減少したり、悪玉マイオカインが増え筋肉が萎縮していくといった「負の連鎖」を導いてしまうのだそうです。
マイオカインが脳の健康に与える効果
マイオカインは身体や見た目の健康(若返り)だけでなく、脳の健康についても大きな効果があります。
マイオカインの中には脳に良い効果を及ぼすものとして、「アイリシン」や「カテプシンB」という物質があるそうです。これらは脳のなかの海馬で「BDNF」を増やす働きがあるとされています。
BDNFとは、Brain-derived neurotrophic factorの略称で、「脳由来神経栄養因子」と呼ばれるたんぱく質の一種です。
BDNFが増えると脳の活性化が図られ、脳の萎縮を抑え、記憶力を高めたり、うつを軽減させたりするそうです。
また、運動によりたまる疲労物質である「乳酸」もマイオカインの一種で、この乳酸も脳内でBDNFを増やすのに役立っているとも言われ始めています。
こうしていろいろとマイオカインの効能を知ってくると、なんとか善玉マイオカインを増やしていきたいと思いますよね。
マイオカインの増やし方
ということで、マイオカインの増やし方をご紹介します。
まず、マイオカインを運動により効率良く分泌させるには、なるべく大きな筋肉のトレーニングをすることです。
身体の中の大きな筋肉の代表に太ももがあります。つまり太ももを鍛えることで、マイオカインの分泌が安定的に効率よく分泌させることができます。
太ももを鍛えるにはスクワットが効果的です。スクワットは太ももなどの主に下半身の筋肉を鍛えるのにおすすめの筋トレ方法です。
筋トレは毎日行う必要はなく、週に3~5日程度でも十分に効果がありますので、まずはマイオカインの分泌を図るために、今日からスクワットを始めましょう。
スクワットは両足を肩幅よりもやや広めに開きまっすぐ立ちます。両腕は胸の高さでやや広げ気味に水平に前に伸ばします。
その状態から膝の角度が90度になるくらいまで、3秒間で腰を落とします。その姿勢で1秒キープし、再び3秒かけて元の姿勢に戻ります。この間、目線は常に前に向けた状態で行います。
スクワットをする際の注意点は、腰を落としたときに膝がつま先より前に出ないようにします。膝が前に出ると、膝を傷めてしまうからです。また、膝が90度まで曲げられない方は、無理のない範囲で行ってください。
筋力に自身のない方や高齢の方は、椅子の背やテーブルに捕まった状態で行ってください。
スクワットは1セットを10回とし、これを1日に3セット、週に3~5日を目標に行います。
また、特にBDNFを増やすには、50~75%の運動強度を要する有酸素運動も効果的ですので、週に2~3回、1回30分程度のウォーキングも行えるとなお良いでしょう。
まとめ
運動によって分泌されるホルモン「マイオカイン」です。
「マイオカイン」は、筋肉(骨格筋)から分泌される生理活性物質の総称で、「運動と健康」との関係性においてマイオカインが重要なカギを握る物質とされ、いま大きな注目を集めています。
マイオカインを増やすことで、脳も体も見た目も健康で若々しくいられるようになるとされています。
マイオカインを効率よく増やすには、身体の中の大きな筋肉を動かすことです。そのため身体の中の大きな筋肉の代表である太ももを鍛えるのが最も効率が良いとされています。
太ももを鍛えるにはスクワットがおすすめです。スクワットは1セット10回とし、これを1日に3セット、週に3~5日を目標に行うと良いでしょう。
また脳を鍛えるには、50~75%の運動強度を要する有酸素運動も効果的です。そのためには、週に2~3回、1回30分程度のウォーキングがおすすめです。
アクティブに動き身体を鍛えることで、マイオカインがたくさん分泌され、健康で若々しく脳の活性化(認知予防)につながります。
日々の習慣にぜひともスクワットやウォーキングの習慣を取り入れてみてください。