リッケンバッカーのベース4001と4003の違い 型番の後ろのSは何を意味する?【ビートルズ】
リッケンバッカーのベース4001と言えば、ビートルズのポール・マッカートニーが使っていたことで有名なベースです。このリッケンのベースには4001とよく似た4003というものがありますが、その違いは何なのか、また型番の後ろにSがつくものとないものとがあるが、それは何を意味するのか、そういったちょっとマニアックなお話をします。
もくじ
リッケンバッカーとは
まずはリッケンバッカーという楽器メーカーについて、サクッとおさらいから。
リッケンバッカー(Rickenbacker)は、1931年に設立されたアメリカの楽器メーカーで、主にエレキギターやエレキベースを製造しています。
ヘッドのロゴやブリッジのRマーク、そして一目でリッケンバッカーだと分かるそのデザインがリッケンバッカーのギターやベースの特徴です。
1960年代に、ビートルズのジョン・レノンが325というもでるを、ジョージ・ハリスンがモデル360/12や425を、そしてポール・マッカートニーが4001Sというベースを使用したことにより、ビートルズに影響を受けた世界中のファンから憧れの楽器メーカーとして人気を得ました。
アメリカ製ながらも、ブリティッシュロックのイメージに、リッケンバッカーは強く印象付けられ、今も変わらず世界中で多くの愛用者がいます。
4001と4003の違い
そんなリッケンバッカーのベースについて、今回は少し詳しく見ていこうと思います。
リッケンバッカーの代表的なベースのモデルは、4001というものです。正確には、ポールが使用していたのは4001Sというモデルなのですが。その話は後述します。
まず、4001は1961年に発売されました。ビートルズは1960年にデビューしたのですが、その時にはまだ4001は存在していません。
なのでビートルズ初期では、ポールはドイツのヘフナー社のバイオリンベースを使用していました。その後、ポールは4001Sが発売されてすぐにビートルズで使用し始めたのでしょう。
その後、4003という外観上は4001とよく似たモデルが1981年に登場しました。
この4003は4001のトラスロッドを強化した進化版になります。
ベース弦のは、当初フラットワウンドしかありませんでした。それが後にラウンドワウンドが登場し、そしてラウンドワウンドの方が主流な弦となっていきました。
そのラウンドワウンド弦のテンションに対応のためにトラスロッドを強化とのことですが、通常、ラウンドワウンドの方がフラットワウンドよりテンションはかからないはずなので、トラスロッドの強化って何か他の意味もあったのでしょうか。
ちょっとその辺については、個人的には謎に感じています。
モデル名の後ろのSの意味
続いてモデル名の後ろのSの意味についてです。
モデル名の後ろにはSが付くものと付かないものとがあります。そのSは「スタンダード」を意味しており、Sが付かない方が上位機種です。
なんとなく、Sはスペシャルの略で、こちらの方が上位機種のような気がしてしまいますが、違うのです。
Sありとなしの見分け方は簡単で、ネックのポジションマークのデザインが異なります。
Sありの方のポジションマークはシンプルなドットマークで、Sなしはデザイン性の高い三角形の大き目なポジションマークとなっています。
また、Sなしのボディにはバインディング(白い縁取り)が入っています。
これで意外と簡単に、SとSなしの違いがすぐに見分けられますね。
まとめ
エレクトリックベースというと、フェンダーのジャズベース、プレシジョンベースが主流ですが、特徴的な形をしたリッケンバッカーのベースも憧れちゃいます。
けっこう音作りが難しいとか、ベースにしてはネックが細いとか、いろいろあるリッケンですが、やっぱり見た目がなんと言ってもかっこいいですからね!
古めのUKロックをやるなら、ベースは断然リッケンがいいなと個人的には思っています。