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【役不足ではありますが頑張ります】は謙遜ではなく間違った使い方である理由

日本語って、改めて難しいなと思います。

国語が嫌いな人が嘆く理由で多いものを挙げてみると、

  • 作文(読書感想文)
  • 丁寧語・謙譲語・尊敬語
  • 古文・漢文

であることに、多くの方が共感を覚えることでしょう。

さらに四字熟語やことわざ、類義語に対義語も苦手な人は少なくない印象です。

知った風な顔で誤用すると恥ずかしいですしね(汗)

そこで今回は、誤用界でトップクラスの「役不足」について、改めて勉強してみましたのでシェアしたいと思います。

正しい「役不足」の意味と使い方

これ、誰しもが誤用している可能性が高い、誤用界の第一人者とも言える言葉です。

役不足という言葉は、謙遜の意味で使うことは間違っています。

参照:「役不足」|ことば(放送用語) – NHK放送文化研究所

故に、「私には役不足ではありますが・・・」という言い方は、「私には不釣り合いや役回りですが・・・」と解釈されて当然で、上から目線だと非難を浴びたり炎上しても仕方がないことなのです。

ところが、一般的には謙遜と受け止められていますから、問題にならなかったりすることが多いのではないでしょうか。

本来の意味での使い方なら、例えば上司が新人に対して「あなたは役不足に思うかもしれないが・・・」となります。

謙遜なら「力不足」という言葉を使う

謙遜したいのならば「役不足」ではなく「力不足」が適切です。

力量が足りていないと言いたいのなら、今後は「力不足」と言い換えると良いです。
もしくは「大役すぎる」「荷が重い」という言い方もあります。

たった一文字の違いが、大きく解釈が異なる典型と言えるでしょう。

特に就活や転職での面接時においては、このような誤用は避けたいところです。

面接官によっては、しっかりと「役不足」の用法を認識している可能性もあるので、注意すべきポイントではあるでしょう。

「役不足」の対義語・反対語

では「役不足」の対義語あるいは反対語は何でしょうか。

これ、「力不足」なんですよね。

参照:役不足の対義語・反対の意味の言葉 – Weblio対義語辞典

少しナナメだと「朝飯前」があります。

この「朝飯前」は簡単な仕事だからササッとできることを表わす言葉として用いられます。

類義語であれば「お茶の子さいさい」「お安い御用」「余裕のよっちゃん」などがありますが、昭和世代しか使わないと思われるので、うっかり使ってしまうと年代がバレるというデメリットが・・・。

まとめ

「役不足」という言葉の本来の意味と用法について解説してみました。

謙遜の意味で言っていた方は、今後、さりげなく「力不足」という言葉に置き換えてみて下さい。

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