地震の強さの指標は理解できてる?気象庁の揺れの強さや被害を表現する用語の定義をチェック
地震大国の日本で暮らすからには、地震の強さを理解することは、生活や安全にとって非常に重要です。
気象庁が提供する揺れの強さや被害を表現する用語は、地震の影響を正確に評価し、適切な対策を取るために欠かせません。
そこで、気象庁の地震指標について詳しく説明し、地震の強さや被害の程度を正確に把握するため、改めてチェックしてみました。
個人的にも、ちょっとあやふやな部分があったため、地震に対する理解を深め、安全な生活を守るための知識を増やす目的で書いています。
もくじ
地震の強さを測る基本的な指標
地震の強さを正確に評価するためには、基本的な指標を理解することが不可欠です。
地震の強さは一般的に「マグニチュード」と「震度」の2つの指標で表現されます。
マグニチュード
マグニチュードは地震のエネルギーの大きさを表す指標で、通常は数値で表されます。
一般的に、マグニチュードが大きいほど地震の規模は大きく、エネルギーの放出も増加します。
マグニチュードは地震の震源地点でのエネルギーの放出量に基づいて計算され、通常は「M」という記号と数値で表されます。
例えば、M7.0の地震はM5.0の地震よりもはるかに強力であると認識するわけです。
ただし地震の規模を比較する際には非常に役立ちますが、被害の具体的な程度を示すことはできません。
震度
一方、震度は地震の影響を特定の地域で評価する指標です。
日本では気象庁が「震度階級」として表現し、0から7までの段階で地震の揺れの強さを示します。
震度は地震が発生した場所からの距離や地質などに影響され、同じマグニチュードの地震でも異なる地域で異なる震度を持つことがあります。
震度1は揺れがほとんど感じられず、震度7は建物の倒壊や大規模な被害が発生する強い揺れといったように、具体的に示ことが目的です。
震度の階級別表現
では、具体的に震度の階級と、人の体感や行動について気象庁の定義を引用してみます。
- 震度0
人は揺れを感じないが、地震計には記録される。 - 震度1
屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。 - 震度2
屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。 - 震度3
屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。歩いている人の中には、揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。 - 震度4
ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 - 震度5弱
大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 - 震度5強
大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 - 震度6弱
立っていることが困難になる - 震度6強、震度7
立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。
震度6強と震度7は、人の体感・行動に関しての定義は同じですが、屋内外の状況における定義付けが異なるため、詳細は文末に掲載している気象庁のホームページを参照してください。
報道などで伝えられる震度については、このような意味が含まれていることを知ると、大体の被害や揺れの大きさが想像できるかと思います。
被害状況で使用される副詞や形容詞
実は何気なく使われている副詞や形容詞についても、気象庁では被害を伝える場合に定義付けられています。
ライターを副業とする場合にも、これらの用い方は役立ちます。
- まれに
極めて少ない。めったにない。 - わずか
数量・程度が非常に少ない。ほんの少し。 - 大半
半分以上。ほとんどよりは少ない。 - ほとんど
全部ではないが、全部に近い。 - が(も)ある、が(も)いる
量的には多くはないがその数量・程度の概数を表現できかねる場合に使用。 - 多くなる
量的に表現できかねるが、下位の階級より多くなることを表す。 - さらに多くなる
上記の「多くなる」と同じ意味。下位の階級で上記の「多くなる」が使われている場合に使用。
これらの定義を知った上で、地震情報の報道を見る機会があったら、さらに状況がわかりやすくなるはずです。
まとめ
「地震の強さの指標は理解できてる?気象庁の揺れの強さや被害を表現する用語の定義をチェック」というテーマで、地震に関わる用語について書きました。
改めて感じたことは、報道においては、言葉ひとつとってもさまざまな定義がなされていることです。
もし、各報道媒体が自由に定義した用語を用いると、統一性や信憑性に誤差が生じるからだと考えます。
同じ状況を見ても、言葉の用い方が異なれば、全く与える印象や情報の精度も変わってきます。
ゆえに国語の勉強が大事なんですね(汗)