昭和時代のトップダウンは現代では非常識な理由とは?背中を見て学べは伝えられない裏返し
現代のビジネス環境は、昭和時代とはまったく異なるものです。
かつてはトップダウンアプローチが組織や企業の成功に不可欠とされていました。
しかし、今日ではそのアプローチが時代遅れとなり、むしろ逆効果と言えることもあるのです。
これは中学校や高校のスポーツ系部活動を見ればわかります。
監督コーチの怒鳴り声による指導は、全く、効果がないことは既に証明されつつあります。
昭和時代の先人の背中を見て学ぶようなやり方が、現代においては非常識とされる理由について書いてみます。
もくじ
昭和トップダウンと現代リーダーシップ
昭和時代においては、トップダウンの経営スタイルは広く受け入れられ、組織としての主要なアプローチでした。
経営者や管理者が指示を出し、それに従うというヒエラルキーが確立されていたのです。
しかし現代では、このアプローチが非常識と見なされる理由があります。
昭和時代の情報は限定的で、特定の専門家やトップ層に制約されていました。
しかし現在ではインターネットを通じて、誰もが情報にアクセスできるようになり、従業員は自己啓発と問題解決のスキルを磨くことができます。
昭和の時代は、安定性と効率性を追求することが主要な目標でしたが、現代では創造性とイノベーションが必須です。
トップダウンの経営は創造的なアイデアを抑制し、新しいアイデアの発展を妨げることがあります。
今の時代は、社会環境が急速に変化しており、新しいテクノロジーや市場の変化に迅速に対応する必要があります。
トップダウンのアプローチだけでは、この速い変化に対応できないことが多いのです。
以上から、昭和のトップダウンスタイルは、現代においては非常識と見なされることがわかります。
背中を見て学ぶ限界
かつての指導体系は「私の背中を見て学べ」「自ら仕事を探し出せ」という、非常に無責任なものでした。
これた端的に、指導が体系化されていなかっただけです。
もしくは指導者本人が面倒臭がったのか、はたまた指導力が無かっただけの話し。
今の時代なら、指導者の資格があるとは決して言えない、陳腐なレベルと言えます。
イエスマンを育てる手段としてはトップダウンは有力ですが、指示待ちの文化が根付き、自分自身の判断力やリーダーシップスキルを十分に発展させる機会を失わせるマスナス面があります。
トップの意見やアイデアが絶対的であり、その他の声は重要視されないという閉鎖的な体制になりがちです。
多くの創造的なアイデアや改善提案が、埋もれてしまうことがあります。
また、変化への適応を自ら制限することになります。
柔軟性と速い判断が不可欠ですが、昭和のスタイルでは適切な対応が難しくなり、チャンスを逃すことの方が多いかもしれません。
ボトムアップの有効性
昭和時代のトップダウン的な体系は、現代に適さない理由を考えた上で、成功を収めるためには新しいアプローチが求められます。
その鍵となるのは、トップダウンの指導からボトムアップのアプローチへのシフトです。
自ら主導的に行動し、アイデアを提案し、問題を解決する組織が強いことは、明らかになっています。
ボトムアップのアプローチが意思決定プロセスにおいて、組織全体の創造性とイノベーションを促進します。
リーダーは指示を出すだけでなく、協力者な仲間の力を引き出し、自分たちのアイデアを実現できる環境を提供することが、主な役割です。
例えば、寿司職人や伝統工芸のような徒弟制度的な人材育成においては、もはや時代に追いついていないことの方が多いです。
トップが時代の潮流に乗っていれば、また違った文化を創造して発展していきますが、昭和時代のやり方に固執しているようであれば、もはや消失も時間の問題です。
10年修行して一人前というような育成プランでは、既に活躍の場はありません。
悪く言えば、ハイハイと都合よく動いてくれる者を囲って、気持ちよくなっているだけです。
早く一人前にする技量なき指導者は、もはや失格の烙印を押されても過言ではありません。
まあ、努力しない志願者もダメですけどね。
まとめ
「昭和時代のトップダウンは現代では非常識な理由とは?背中を見て学べは伝えられない裏返し」というテーマで、リーダー論について個人的見解を述べました。
指導とは押さえつけるものではありません。
ましてや従わせる者でもないですし、強制することでもないのですが、いまだに理解できないトップがいることは残念でならないのです。