お盆を過ぎるとクラゲが出るとのは本当か?その理由はなぜ?クラゲがいない時期ってあるの?

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「お盆を過ぎるとクラゲが出るよ」というのを耳にしますが、これは本当なのでしょうか。本当だとしたら、その理由や、この言葉が警告する真の意味とは一体何なのでしょう。また、一年の中でクラゲがいない時期というのはあるのでしょうか。クラゲはどれも警戒すべきなのでしょうか。そんなクラゲの疑問についてお答えいたします。

お盆を過ぎるとクラゲが出るのは本当?

子供の頃から、「お盆を過ぎるとクラゲが出るよ」と言われ、お盆過ぎの海水浴には注意されたものです。

そういうものかと思ってずっと過ごしてきましたが、それって本当なのでしょうか。本当だとして、それは今も変わらないのでしょうか。

実は、今年1日だけ海水浴にいってきました。

行ったのは8月11日、場所は瀬戸内海です。午前中から泳ぎましたが、実は海にはクラゲがちらほらいました。

「お盆はまだ過ぎてないのに~」と思いながら、せっかくなのでクラゲに注意をしながら泳ぎましたが、幸いクラゲに刺されることなく海水浴を楽しむことができました。

うーん、お盆とクラゲの関係、一体何が正解なの?

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海水浴シーズンに気をつけるべきクラゲとその時期

ということで、海水浴の時期に発生する主なクラゲについて、まずは調べてみました。

だいたい海水浴シーズンとされる7~8月に遭遇する可能性のあるクラゲには、

  • ミズクラゲ
  • アンドンクラゲ
  • カギノテクラゲ
  • カツオノエボシ
  • ハブクラゲ

がいます。

では、1つずつ詳しく見ていきましょう。

ミズクラゲ

最もよく見かけるのはミズクラゲでしょう。直径が15~30センチくらいの丸くて白っぽいクラゲです。私がこの夏に海で見かけたのもこのミズクラゲでした。

このミズクラゲは、実はお盆と関係なしに1年中いるようです。

そしてこのミズクラゲは刺されてもほとんど痛みを感じないそうです。顔など皮膚の柔らかい部分を刺された場合は、多少チクチク感じることもあるそうですが。

日焼け止めをしっかり塗っておくことで、その痛みさえも多少は防げるようです。

てっきりこのミズクラゲに刺されたら痛いものかと思って、これまでも神経質に警戒していました(笑)。

アンドンクラゲ

アンドンクラゲは傘の直径が2~3センチのとても小さなクラゲです。触手が20センチくらいあり刺されると痛いです。

しかしアンドンクラゲは透明で小さいため、海の中にいてもその存在にはほとんど気づけないそうです。

実は「お盆を過ぎたらクラゲに注意」と言われる原因となっているのが、このアンドンクラゲです。

アンドンクラゲに刺されるとビリッとした激痛があり、触れた箇所が赤くミミズ腫れになります。私も何度か刺されたことがありますが、けっこう痛いので子供などが刺された場合、クラゲ恐怖症になりそうですね。

刺されて熱が出るといったことはありませんが、ミミズ腫れは数週間程度残ることもあるようです。

アンドンクラゲに刺されないためには、上半身はラッシュガードを着用し、下半身もスポーツ用タイツなどを着用すると良いでしょう。

最近は日焼け対策のからも、肌を露出せずに、こういったスタイルで泳ぐ人も増えています。

カギノテクラゲ

カギノテクラゲ直径2センチほどで、先端がカギのように折れ曲がった触手が90本以上ある、非常に強い神経毒を持ったクラゲです。

主に岩場に生息しており、海水浴で遭遇することはあまりないそうです。

ただし、刺されるとビリっとした激痛があり、その後1~2時間以内に全身の関節痛や呼吸困難、吐き気、頭痛、痙攣などを起こすことがあります。

もしもカギノテクラゲに刺されたら、すぐに陸に上がるようにしてください。

カツオノエボシ

カツオノエボシは直径10センチほど青くて透明なビニール袋のような姿をしています。刺されると全身が電気に打たれたような激痛が走るため、「電気クラゲ」とも呼ばれています。

カツオノエボシの触手は長く10メートルくらいあるものもあり、この触手に毒があります。刺されると腫れあがり高熱が出るうえに痛みも長く続き、刺された跡はケロイド状態になって何十年も残ることもあるそうです。

普段は沖合に生息していますが、台風の後などには波打ち際の方に打ち寄せられてくる場合もあります。もしもカツオノエボシの姿を海水浴中に見かけたら、すぐに陸に上がるようにしましょう。

主に本州の太平洋側で見られ、ときどき波打ち際に打ち上がっていることもあるそうで。その場合でも素手で触ると刺されますので、絶対に触らないようにしてください。

ハブクラゲ

ハブクラゲは10~12センチで青みがかった半透明のクラゲで、触手の長さは1.5メートルもあります。

沖縄や奄美諸島などの暖かい海に生息しており、本州ではまず見かけません。

ハブの毒の数倍もの強い毒性がある非常に危険なクラゲなので、とても注意が必要です。

クラゲがいない時期ってあるの?

1年の中でクラゲが全くいない時期というのはないそうです。

ただ、海水浴シーズンにおいては、やはりお盆を過ぎた頃にアンドンクラゲの発生数が増えるので、その前までが安全に泳げるシーズンと言えるでしょう。

ただし、近年は温暖化の影響で海水の温度も以前とは変わってきていますので、「お盆前だからクラゲはまだ大丈夫」とは必ずしも言えなくなってきているようです。

クラゲに刺されたくなければ、肌の露出を極力減らすよう、ラッシュガードやスポーツタイツなどの着用をしたうえで、クラゲよけのクラゲローションなどを塗って対策をしてください。

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お盆をすぎるとアンドンクラゲが増える理由

お盆をすぎるとアンドンクラゲが増える理由には、海水の温度が関係しています。

海水は気温と比べるとおよそ2ヶ月ほど遅れていますので、8/15のお盆時期になってようやく、海水の温度は上昇してきます。

海水温度が上がると海の生物も活発になりますので、アンドンクラゲも大量に発生し、そのためクラゲに刺される被害も増えるというわけです。

ただし、温暖化の影響で、昔と比べると海水の温度が上昇するのも少し前倒ししてきていますので、お盆より前からアンドンクラゲが発生し始めてもおかしくない状況になってきています。

まとめ

「お盆を過ぎるとクラゲが出る」という際のクラゲは、アンドンクラゲのことを指しているようです。

アンドンクラゲは海水温の上がるお盆の頃から大量発生します。

そしてこのアンドンクラゲは刺されると痛みのあるクラゲなので、昔からこうした言葉が生まれたようです。

ちなみに普段よく見かけるミズクラゲは、刺してもほぼ痛みを感じないことから、そこまで警戒する必要はないようです。

それに比べてアンドンクラゲは透明で小さいので、なかなか目視が難しいようです。

刺されないようにするためには、肌の露出を極力少なくするために、ラッシュガードやスポーツタイツなどを着用し、クラゲよけのクラゲローションなども併用して対策してください。

ちなみに九州や四国方面では、アンドンクラゲのことを「イラ」とも呼ぶそうです。

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