CRMとは?ビジネスにおける顧客との関係を重視する時代に欠かせないツールについて解説
会社の業績向上と競争力を高めるためには、顧客との関係を重視する必要があります。
そのため、CRM(Customer Relationship Management)という重要なツールが注目されています。
営業も令和になったことで、夜討ち朝駆けなど昔ながらの「足で稼ぐ」「誠意を見せる」「粘って説得」といった不条理な方法は、もやは絶滅と言ってよいです。
まともな企業であれば、昔と違ってスマートにやっています。
そこで今回は、CRMとは何か、なぜ重要なのか、そしてどのようにビジネスに活かすことができるのかをわかりやすく解説していきます。
もくじ
CRMとは?
改めてCRM(Customer Relationship Management)とは、顧客との関係を強化し、組織のビジネス目標を達成するための戦略とツールの総称です。
顧客情報の収集・管理、顧客接点の追跡・分析、マーケティングの効果的な実施など、さまざまな機能を含んでいます。
そもそも顧客は企業の最重要資産です。
良好な顧客関係を築くことで、顧客満足度を向上させ、顧客ロイヤルティを構築することが可能になります。
顧客のニーズを理解し、それに応じたサービスや製品を提供することは、競争力を高めるために不可欠だからです。
その一連の業務を効率的に進めていくツールがCRMと言えます。
CRMの主な機能と特徴
CRMの主たる機能は顧客情報を収集し、一元管理することです。
顧客の連絡先情報、購買履歴、関心・嗜好などのデータを活用することで、個別の顧客に合わせたサービス提供やマーケティング活動が可能になります。
さらにCRMでは、顧客とのさまざまな接点を追跡し、分析する機能も備えています。
電話、メール、ソーシャルメディア、顧客対応履歴などの情報を活用し、顧客の行動パターンや傾向を把握し、より効果的なコミュニケーションを実現するためのデータベースとしても有効です。
CRMを利用することで、マーケティング活動を効果的に実施することができます。
当然、そのための機能も備えられており、
- セグメンテーション(顧客をグループ分けすること)
- ターゲティング(特定の顧客セグメントに向けたマーケティング施策の展開)
を行うことができます。
限られたリソースを最適に活用し、顧客に対してパーソナライズされたメッセージやオファーを提供することも可能です。
CRMの導入と活用方法
実際に、CRMを選定して導入する際には、企業のニーズや予算に合ったシステムを選ぶことが重要です。
導入プロセスでは、システムの設定やカスタマイズ、ユーザーのトレーニングなども含まれます。
CRMでは正確なデータを基に機能するため、データの正確性とセキュリティの確保が重要です。
データの入力ミスや重複を防ぐために、適切なデータ管理プロセスの確立が求められます。
また、顧客情報は機密性を高く保つ必要があり、データの漏洩や不正アクセスを防ぐため、適切なセキュリティ対策の導入も同時に行わなければなりません。
CRMは複数のチームや部門が顧客情報を共有し、連携するためのツールでもあります。
情報の共有やコラボレーション機能を活用することで、異なるチームや部門間でのコミュニケーションやタスクの共有が円滑に行われ、組織全体で顧客に対する一貫したサービスを提供できます。
国内で多く利用されるCRMの例
国内で多く利用されている具体的なCRMシステムとその特徴を以下に挙げます。
Salesforce
クラウドベースのCRMシステムであり、柔軟性と拡張性に優れています。
顧客情報の一元管理、営業活動のサポート、マーケティングの効果的な実施、カスタマーサポートなど、幅広い機能を提供します。
ユーザーフレンドリーなインターフェースと豊富なカスタマイズオプションがあり、さまざまな業界や企業のニーズに合わせて柔軟に設定できます。
Microsoft Dynamics 365
マイクロソフトのCRMプラットフォームであり、他のMicrosoft製品とのシームレスな統合が特徴です。
顧客データの収集と管理、営業プロセスの自動化、マーケティングキャンペーンの実施、カスタマーサービスの強化など、包括的な機能を提供します。
Microsoftのエコシステムとの連携により、Office 365、Outlook、Teamsなどのツールとの統合がスムーズであり、使い慣れた環境で作業できます。
Zoho CRM
中小規模の企業に人気のあるクラウドベースのCRMシステムです。
顧客情報の管理、セールスプロセスの強化、マーケティングの自動化、カスタマーサポートの向上など、包括的な機能を提供します。
手頃な価格帯と使いやすいインターフェースが特徴であり、小規模な組織や起業家にもアクセスしやすいです。
モジュールベースのアプローチにより、必要な機能を選択的に導入できるため、カスタマイズ性が高くなっています。
まとめ
「CRMとは?ビジネスにおける顧客との関係を重視する時代に欠かせないツールについて解説」というテーマで、CRMについて書きました。
CRMは顧客との関係を強化し、ビジネスの成功に不可欠なツールです。
顧客情報の収集と管理、顧客接点の追跡と分析、効果的なマーケティングの実施など、様々な機能を備えています。
CRMの活用により、顧客満足度の向上、顧客ロイヤルティの構築、営業効率の向上、売上の増加など、多くのメリットを得ることができます。
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