若者には通じ難い日本語が存在することに気付いた!遠回しな慣用句は失なわれる一方?
SNS時代においては、メッセージのやりとりはいかに短い言葉で意思疎通を図るかが、大きなポイントです。
LINEなどでは、「おばさん構文」「おじさん構文」と言った、独特なガラケー時代を思わせる表現方法が、若者には悪い意味でウケていることからもわかります。
つまりメッセージの交換もタイパ重視で、必要最低限の文字数での送受信が求められます。
ゆえに短文で育った若者が、実社会において対面でのコミュニケーションが出来ないのは、そういった土壌があるからだという印象です。
ふとした対面での会話で、裏イディオムを持つ言葉でも使おうものなら、話しは通じないのが目に見えています。
そこで今回は、若者に対して言えば額面通りに受け取られそうな言葉を、できるだけ挙げてみたいと思います。
もくじ
婉曲法
これ、「えんきょくほう」と言います。
本題に入る前に、まず重要なポイントとして、この説明をします。
婉曲法とは、ウィキペディアから一部、引用すると、
聞き手が感じる不快感や困惑を少なくする目的で、あるいは話し手がそのような不都合やタブーへの抵触を避ける目的で用いられる。
という意味です。
良くあるケースとしては、商談時で交わされることが多いと言えます。
特に条件面でのすり合わせなどでは、非常に効果的ですが、日常の会話でも相手を慮って発するシーンは、珍しいことではありません。
例としては、フリーランスがクライアントとの仕事の打合せで、経費を含めた予算の提示に対して、
「この金額だと、こちらは足が出ますので、もう少し上乗せを・・・」
といったような使い方です。
ここでの婉曲法は「足が出ます」の部分で、つまりは「少ねーよ」という意思表示を、やんわりと伝えています。
これが若者が相手だと、おそらく頭の中は「?」でいっぱいなのではないかと考えます。
婉曲法では意味が通じない
前述した例だけでなく、もともと多くの婉曲法を用いた言い回しが、たくさん存在していることは、ある程度の経験を持つ社会人なら知っています。
具体的には、
- 種をまく
- 踏み台にする
- 水を差す
- 色を付ける
- 尻尾を振る
- 寝た子を起こす
- ぬるま湯につかる
などがありますが、いずれも遠回しな言い方と言えば、身もフタもありませんが、覚えていて損はありません。
面倒臭い、はっきり言えばいいと、若者が敬遠するのは得策ではない気がします。
なぜならば社会に出れば、20代以外の年齢層の方が圧倒的に多いからです。
もちろん会社の年齢構成にもよりますが、仮に、20代30代が中心の社員構成だったとしても、取引先はそうとは限りません。
キツイ物言いよりは、相手に気付かせる、慮ることも交渉事には必要なため、婉曲法を使いこなすほうが「若い割には・・・」と認められます。
世代間を意識せよ
新社会人の苦労するところは、恐らく世代間のギャップ、会社独自の慣習、そして学生時代には使わなかった言葉遣いではないかと考えます。
中でも違う世代とのコミュニケーションは、SNSやLINEで慣れ切ったタイパ重視の言葉使いからの脱却に、相当、時間がかかるかもしれません。
また、いわゆる先輩に気に入られない新人の特徴としては、
- 自己主張が強い
- だけど中身が薄い
- 素直じゃない
- 何かと言い返す
- 「ヤバイ」が多い
といったところです。
もっとも嫌われるのは、先輩なり上司なりの忠告に対して、一旦、飲み込むということをしない若者。
「はい、わかりました。ですが、ここが疑問で~」
このような反論のしかたは建設的ですが、即座に「いや、私は~」という言い方は、はっきり言って嫌われます。
いくら正しい主張をしても、聞き入れてはくれません。
まとめ
「若者には通じ難い日本語が存在することに気付いた!遠回しな慣用句は失なわれる一方?」というテーマで、婉曲法について書きました。
ストレートな物言いは、時にはスカッとするわけですが、もし「スカッと系」を意識して、きつい言葉を意識して投げているのならば、止めた方がいいです。
あくまでも、アレは演出が含まれているからです。
普段から、ズケズケとモノを言う人は、敬遠されがち。
サバサバ系だから、と言ってる人と似たような感じです。
相手のことを考えていないコミュニケーションは、いつの時代も、排除されることになります。