住宅の立地で駅に近いことは本当にメリットなのか?人気住宅街は大抵駅から遠いけど?
住宅の立地は非常に重要です。
立地以上に重要なのは近隣住民の質ですけど、これについては、飛び込んでみないとわからない、ギャンブル要素が満載というリスクがあります。
まあ、新興住宅地では、あまりヘンな住民は居ないようですけど、平均年齢が高くなってきている旧住宅地には、やや問題ありの人もいるとか。
その立地なんですが、例えばハウスメーカーや不動産会社においては、売り文句として「駅近」を要素にしています。
これ、駅に近いことは良いことだと、刷り込まれてません?
実際に駅に近い場所って、ホントに立地としてふさわしいですか?
もくじ
住宅の立地とは
まず、住宅の立地とは、何のことなのか。
英訳すれば「Location」ですが、これすなわち、場所や位置を意味します。
当たり前っちゃ当たり前ですが、こと住宅に関連する場合は、自分の生活像や暮らし方にマッチするかどうかを意味します。
ゆえに、単なる交通アクセスや雰囲気といったことだけではなく、地盤、治安、地価なども含むことが一般的です。
今回は、その立地の条件としてよく挙げられる「駅近」に、あえてツッコミを入れてみるのが主旨となります。
駅近物件のメリット
一般的に駅近はメリットがあると言われています。
具体的には、
- 通勤・通学の利便性
駅近物件の最大のメリットは、通勤・通学の利便性です。
駅から徒歩圏内であれば、雨の日でも濡れずに駅までアクセスできます。
朝のラッシュ時も、人混みに揉まれることなくスムーズに乗車できます。 - 買い物や外食の利便性
駅周辺には、スーパーやコンビニ、飲食店などが多く集まっています。
駅近物件であれば、これらの施設に徒歩でアクセスできるため、買い物や外食が便利です。 - 友人や家族を呼びやすい
駅から近い家は、友人や家族を呼びやすいというメリットもあります。
遠方から来る人でも、駅近であれば迷わずにたどり着くことができます。 - 将来の資産価値
駅近物件は、需要が高いため、将来売却する際も高値で売却できる可能性があります。
投資目的としても、駅近物件は魅力的です。
などが挙げられます。
駅近物件のデメリット
逆にデメリットについては、あまり触れられることはありません。
ハウスメーカーや不動産会社も、いちいち、顧客の購買意欲を失うような情報を伝えはしないです。
一般論ではありますが、デメリットとして、
- 家賃や購入価格が高い
駅近物件は、利便性が高い分、家賃や購入価格が高くなります。
予算が限られている場合は、駅近物件は選択肢に入らない可能性もあります。 - 騒音が気になる
駅周辺は、人通りが多いため、騒音が気になる場合があります。
特に、電車の音が気になる場合は、睡眠不足などの原因になる可能性も否定できません。 - 日当たりや風通しが悪い
駅周辺は、建物が密集しているため、日当たりや風通しが悪くなる場合があります。
日当たりや風通しを重視する場合は、駅近物件は避けたほうが無難です。 - プライバシーが気になる
駅近物件は、人通りが多いため、プライバシーの保護に関しては、微妙な部分です。
外から部屋の中が見えやすくなることから、解放的なコンセプトの住宅は、まず、無理だと考えましょう。
メリットへの反論
はっきりとは言えませんが、交通アクセスについては、必ずしも駅近を条件にする必要性はないのでは。
誰もが電車を利用するとは限りません。
自動車やバスの利用であれば、駅に近い場所は、交通渋滞などの発生でストレスも相当なものです。
理想的なのは、バス1本で20分以内に主要な駅にアクセスできる、といった場所が最適です。
買い物や外食についても、必ずしも駅近で済ませなければならない事情は、はっきり言ってないはずです。
友人や家族においても、自家用車で訪問するでしょう。
資産価値においては、地価の安定性は期待できますが、売るために買うわけではないので、あくまでも副産物との考え方がよろしいかと。
再開発で立ち退きということもあり得ます。
まとめ
「住宅の立地で駅に近いことは本当にメリットなのか?人気住宅街は大抵駅から遠いけど?」というテーマで、駅近メリットについて書きました。
エリアの主要な駅、具体的には特急が停車する駅に近い場所は、利便性には優れているかもしれませんが、それは人によっても見方は違います。
ただ、煩い騒がしい、交通量が多くて苦手、人が多くて苦手、いろいと価格が高いという面で、回避する人も多いものです。
ゆえに立地を考える上では、必ずしも駅に近いのはメリットという考え方は、鵜呑みにしないことです。
売る方は高く売りたいもの。