ひきこもりという名称が社会との距離を助長するとして社会的距離症候群に変更?
ひきこもりの問題には奥深いものがあり、素人が生半可な知識などでは対応できないレベルです。
心にキズを負った人や身体的に外出が難しい人、また人と上手く接することができないなど、原因も人それぞれであり、簡単には特定は難しいとされています。
自宅が大好きな人でさえ「ひきこもり」とされるため、線引きが曖昧な部分もあるのですが、
仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態
であると厚生労働省は定義しています。
一方では、「ひきこもり」の表現を「社会的距離症候群」に変更をすべきという専門家もいます。
どういうことなのでしょうか。
もくじ
ひきこもり表現を変える動き
山口大学大学院の山根俊恵教授の提言です。
提言の内容を簡潔にまとめると、
- 室内に閉じこもっているというイメージが広まっている
- 実際には買い物などで外出する人も多い
- ほかの人と心理的な距離があることを表す呼び方を使うべき
というものになります。
その観点から「社会的距離症候群」が適しているのではないかと言っているようです。
まあ、どっちでもいいかなって感じですね。
変えたいならば変えてもいいし。
問題はそこじゃない気がします。
外出自粛がひきこりのきっかけに?
コロナ禍にあって外出自粛によって、心身にストレスを抱えてしまった人は多いと思います。
おうち大好き人間でも、かなりダメージを受けている可能性もあります。
ひとりで自宅にいる分には耐えられるが、たとえ家族と同居していたとしても「ひとりになりたい」あるいは「ひとりの時間がリレッシュのとき」な人は、つらい状況ではないでしょうか。
特にHSP気質の人は、集団で楽しんでいるとしても、ひとりになって充電する時間が必要です。
人と合っている事すら気を遣う体質のため仕方がありません。
そのような傾向の気質を持っている人は、ひきこもりが本格化している可能性もゼロではない気がします。
社会的距離症候群とするならば
ひきこもりを、社会的距離症候群と名称を言い換えるのは簡単です。
しかし、言い換えたことでサポートが現状と変わらないようでは、全く意味がありません。
例えば「社会的距離症候群」という診断を医師が下した場合は、精神医療サポートまたはカウンセリングを公費、つまり保険適用できる体制まで、持って行って欲しいものです。
世間の誤解や無理解だけを解消するのなら、名称変更は単なるポーズに過ぎないと考えます。
まとめ
この内容の詳細については、コチラをご覧ください。
「ひきこもり」の表現 “社会的距離症候群”に変更を 専門家 | NHK政治マガジン
参照
厚生労働省のひきこもり施策についてはコチラ。