2023年新卒入社の初任給が42万円の会社が登場!どうすれば採用される?その待遇の内容とは?
年功序列という言葉は、もはや「過去の遺物」となりつつありますが、根絶とまではいかないようです。
そうは言っても会社には会社の事情がありますから、どうしても年功序列型の給与体系を継続せざるを得ないこともあると思います。
しかし優秀な人材は、スカウトすら出来ないのが実情でしょう。
安い賃金で自ら働きたいと申し出る人は、この時代、ほとんど期待できないと考える方がベターです。
なぜならば、初任給が42万円という会社が出てくるからです。
もくじ
どこの会社?
2023年の新卒者を対象に、破格の待遇を市場にぶっこんできたのは、サイバーエージェントです。
この会社なら、不思議でもなんでもありません。
いやサイバーエージェントだけでなく、IT業界自体が人材不足過ぎることもあって、採用に仕掛けがなければ長期的に見ると会社存続の危機に関係してきます。
かつては「青田買い」という採用に関連した言葉がありました。
これは元々、見どころある学生を早い段階から内定を出すことを指していました。
つまり昔から採用とは、人の取り合いなのです。
初任給42万円の内容
まず初任給42万円と聞いて、思い浮かんだのは、
- 基本給が42万円?
- 給与(総支払額)が42万円?
というものでした。
内訳が肝心です。
その内訳ですが、月給制職種の場合、
- 時間外:月80時間(深夜:月46時間)
となっていますので、はっきり言えば激務が予想されます。
勘違いしないで欲しいのは、80時間+46時間ではなく80時間の中に46時間分の深夜割増しがあるという意味です。
新卒ではなく2年目以降のモデルのようではありますが、それでも、ぶっ飛んでます(汗)
時計の針がテッペンを指す毎日と考えても良いのでは?
これって労働基準法に引っかからないのか疑問です。
IT企業だからできること
サイバーエージェントぐらいの先鋭的なIT企業だと、初任給42万円という仕掛けの良し悪しは別として、思い切ったことができます。
サイバーエージェント側としては、堂々と初任給42万円作戦を敢行すればよいわけで、それに魅力を感じる学生がいるのなら、ひとつの正解の形とも言えるかもしれません。
もちろん採用の検討は十分に行われるでしょうけど、既存の採用の枠組みや常識では、もはや、どうしようもないレベルにまで人材確保は難しいところにきているとも見えます。
少子化の影響もゼロではないでしょうし、IT市場は日進月歩の象徴でもありますから、優秀な学生はどうしても確保したいという意思は感じられますね。
気になるのは残業80時間
厚生労働省のパンフレットでは、
脳・心臓疾患に係る労災認定基準においては、週40時間を超える時間外・休日労働がおおむね月45時間を超えて長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まり、発症前一か月間におおむね100時間または発症二か月前ないし六か月間にわたって一か月あたりおおむね80時間を超える時間外・休日労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できるとされています。
と書いてあります。
引用:過労死等防止対策パンフレット
健康面から言えば、残業80時間は過労死ラインのギリギリであるとも言われている中で、あえて80時間の残業込みで求人募集する狙いは、外野にはわからないものです。
何か狙いがあるのかもしれませんが、これを読めば、そういう社風なのかなとも思えます。
週110時間労働 | 株式会社サイバーエージェント
まとめ
「2023年新卒入社の初任給が42万円の会社が登場!どうすれば採用される?その待遇の内容とは?」というテーマで、IT企業の求人情報から背景を考察してみました。
IT系の人材不足は今に始まったことではなく、これからも続いていくことは誰の目にも明らかです。
世界がネットで繋がっている、各国とも社会インフラとして欠かせないものであれば、それに関わる人材も多くいたほうが良いのは明確。
人材が育たなければ世界に後れを取るばかりですが、その兆候が少し日本でも見られているのは筆者だけでしょうか。
参考
サイバーエージェント、初任給なぜ42万円に?: 日本経済新聞