大学に奨学金を得ながら通うのは後からジワジワと首を自ら締めあげていく悪手でしかない?

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奨学金と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

筆者の場合は、

  • 学生時代:学費の負担が抑えられて助かる
  • 返済開始:単なる借金だった

というのが率直な感想です。

筆者の妻も奨学金を得ながら学んだため、同意見でしかありません。

ふたりとも何とか完済したわけですが、我が子には、絶対に奨学金制度の利用はさせないと誓っています。

無利子での貸与であっても、やはり借金でしかないですから、返済はキツイです。

ということで今回は、奨学金の実態について書いてみたいと思います。

奨学金の種類

まず奨学金には、

  • 給付型
  • 貸与型

に大別されます。

給付型は返済不要で、貸与型は返済が発生するものです。

これまでは貸与型のイメージが強かった奨学金は、給付型も多くなっています。

ところが、相変わらず貸与型奨学金については、返済に苦しんでいる社会人もいるため、よく考えてから申し込むことが重要です。

ちなみに筆者らは、当時としては代表的だった日本育英会(現:日本学生支援機構)から、貸与型で支援してもらいました。

そのお蔭で通学できたと言っても過言ではないため、今も感謝はしています。

奨学金を運営する民間の団体や機関、自治体についての情報は、ネット検索ですぐに見つけることができます。

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奨学金返済の実態

個人の経験ではありますが、筆者の場合は、

  • 貸与月額:37,000円
  • 貸与期間:2年間
  • 返済総額:888,000円

という感じで、比較的、借金として大きくはありません。

が、新入社員となった年から返済がスタートしますから、なかなか厳しいものがありました。

毎月返済は何となくイヤだったので、冬のボーナスを原資として、年払いを選択しました。

毎年12月に返済というのは、これもモヤモヤしたものですが、借りたものは返すのが当たり前ということで、淡々と事務的に返済したものです。

約10年かけて無事に完済。

ありがたいことに返済の金利はゼロということと、返済期間は長くても構わなかったことから、コツコツと毎年80,000円を返済です。

初年度だけは端数を含めて88,000円でしが、30代前半での完済には、ホッとしたものです。

返済はコチラの都合で計画どおりにできたので、お蔭で何とか通勤のための自動車も購入できましたから、ラッキーと言えます。

ちなみに妻は、特定の職業に従事したことから、返済を免除されています。

返済の相場は数百万

仮に我が子が、貸与型で無利子の奨学金を受けて、国公立4年生大学に自宅から通うとします。

日本学生支援機構では、前述の条件であれば、月額で20,000円、30,000円、45,000円のいずれかです。

審査の結果、月額20,000円の貸与が認められたとすると、4年間で96万円です。

足りないとすると、他の団体の奨学金を得ることも想定されることから、恐らく返済の負担は数百万が相場と考えます。

返済に利息は付かないとは言え、数百万の借金は重く圧し掛かります。

最長の返済期間である20年かけて、仮に400万の返済をするとなると、月額約17,000円です。

22歳で就職して42歳で完済する・・・。

その間にも生活費はもちろん、結婚資金、マイホーム資金を考えるのならば、地味に痛い出費です。

給与相場が低い20代、しかも独り暮らしとなると、かなり質素な生活を強いられることは容易に想像できます。

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世帯収入と子の学歴

世帯収入と子の学歴は、相関関係が少しはありそうですね。

やや世帯収入が厳しい場合は、比較的学費が安く抑えられる国公立大学への進学が望ましいと考えます。

しかも自宅から通えると、なお良しです。

現実的には、県外の私立大学への進学は、ほぼ難しいと言えます。

つまり選択肢が限られるわけです。

学びたい学部学科で学べない、希望する大学には進学できないという確率は非常に高くなります。

国公立大学は、ある程度の学力も必要ですから、子の学力次第では大学への進学自体が実現できない可能性もあります。

世帯収入と子の学力、ともに充分だというのが理想的ではありますね。

まとめ

「大学に奨学金を得ながら通うのは後からジワジワと首を自ら締めあげていく悪手でしかない?」というテーマで、奨学金について書きました。

貸与型の奨学金は、通学中は大変助かりますが、社会人になってから、返済が足枷に感じることは確かにありました。

借りたことの後悔は無いにしろ、我が子に貸与型奨学金は勧めません。

これは自らの経験によるものです。

参照

独立行政法人日本学生支援機構 | JASSO

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