線状降水帯に注意!土砂災害のタイプとその前兆について
最近天気予報でよく耳にするようになった「線状降水帯」。いったいどんなものなのでしょう。また、線状降水帯の発生により起こりやすくなる土砂災害のタイプやその前兆について調べてみました。
もくじ
線状降水帯とは
線状降水帯とは、厳密な定義はないのですが、天気予報などでは、次々に積乱雲が発生し、それが線状に並んだ状態で、その積乱雲群により同じ場所に長時間にわたり激しい雨が降り続ける状態のことを、「線状降水帯」と呼んでいます。
その積乱雲群の幅は20-50km、そして長さは50-300kmほどの長さにまでなり、主に九州から四国のあたりに主に発生することが多いです。
通常の積乱雲との違い
通常の積乱雲は、一度に50ミリメートル程度の雨しか降らせません。
しかしこの積乱雲が群となって次々に発生する「線状降水帯」の場合、1つの場所に数百ミリメートルの雨を降らすことになるのです。
積乱雲が主に暖かい季節に発生するように、線状降水帯も暖かくなりはじめる梅雨時期くらいに発生しはじめます。
以前はほとんど見られなかった線状降水帯という現象ですが、1990年代頃からしばしばみられるようになり、「線状降水帯」という言葉が用いられるようになったのは、2014年8月に起きた広島市の土砂災害からのようです。
線状降水帯が起きたときの注意点
線状降水帯は事前の予測が難しいとされています。発生後、急に線状降水帯発生の発表があり、その後すぐに大雨となります。
線状降水帯が発生したら、海や川には近づかないようにしてください。
好奇心で川の様子などを見に行く人がいますが、絶対にやめてください。
線状降水帯が発生したら、なるべく外出は避けるようにします。
しかし、居住エリアに避難勧告が出た場合は、すみやかに避難場所へ移動してください。悠長に構えていると、避難ができなくなってしまいます。
避難時の避難場所と避難経路、家族との連絡方法などは、急な豪雨に備え、普段から確認しておいてください。
土砂災害のタイプとその前兆
線状降水帯による局地的大雨が起きると、当然地盤が緩みやすくなり、土砂災害も起こりやすくなるので注意が必要です。
土砂災害には主に「がけ崩れ」「地すべり」「土石流」の3つがあります。
それらが起こる際には次のような前兆のようなものが見られます。
- がけや地面にひびや段差が起きる
- がけや斜面から水が噴き出す
- 地鳴りや山鳴りがする
- 小石がパラパラと落ちてくる
- 樹木が傾く
- 雨が降っているのに川の水位が下がる
- 川に流木が混じりだす
- 木々や石のぶつかり合う音が聞こえる
- 腐った土のような臭いがしてくる
このようないつもとは違う現象が見られたら、土砂災害が起こる前兆の可能性が高いです。
すぐに非難するようにしてください。
まとめ
以前は起こることのなかった線状降水帯による局地的大雨。
それによって起こる、土砂災害をはじめとした自然災害。
線状降水帯の発生も、やはり異常気象の1つなのでしょうね。
となると、地球温暖化が原因なのでしょうか。
どうやら全てつながっているようです。
これ以上の異常気象が発生しないようにするためにも、地球温暖化について考え、早急に対策を取る必要がありそうです。