F1層とは世界最高峰レースが好きな人たち?マーケティングにおけるF1層やM1層について解説
マーケティングでよく耳にする「F1層」や「M1層」という専門用語。
自動車レースのF1ファンを指す言葉だと勘違いする人もいるようですが、実は全く違います。
ただし、F1ファンの中心層は、恐らくM1かM2だから、全く関りはないとは言えないです。
M1についても「M-1グランプリ」とは全く関係ありません。
簡単に言えば、マーケティングで利用されるターゲット層の分類方法です。
そこで今回は、F1層やM1層が何を意味するのか、そしてマーケティングでどのように活用できるのかを解説します。
もくじ
何層に分類されるのか
冒頭で記したF1層、M1層は、年齢と性別で分類した区分の一つです。
現在の分類は、ほぼ、以下のように解釈すると間違いはありません。
年齢と性別 | M:Male(男性) | F:Female(女性) |
4~12歳 | C:Child(子ども) | |
13~19歳 | T:Teen(10代) | |
20~34歳 | M1 | F1 |
35~49歳 | M2 | F2 |
50歳以上 | M3 | F3 |
ビジネスにおいては、業界やジャンルあるいは調査対象によって、異なることもありますが、主にM層とF層が多く使われます。
層に分ける理由
層を分けることで、それぞれの層のライフスタイルや消費傾向を把握することができます。
例えば、分析の結果、
- F1層は、トレンドに敏感で、新しいもの好き
- M1層は、仕事に積極的に取り組む
- F2層は、家族のために消費する傾向がある
といった結論を示す際に、非常にイメージしやすくなります。
結果を参照して、広告媒体やSNSでの情報発信の方向性を定めるとした場合、年代ごとのライフスタイル、価値観、消費行動を考慮するということを共有できるわけです。
さらに細かく言えば、F1層にはSNS広告や口コミマーケティングが効果的で、M1層は信頼感のある広告媒体や実用的なメッセージがよい、という予測もできます。
ある問題や課題に対して、年代別の特徴を掴みたい、あるいは実証実験の結果を知りたいといったときに、この層分けが役立ちます。
具体的な使い方
層分けは、さまざまなマーケティング活動で活用できます。
- 商品開発:それぞれの層のニーズに合わせた商品開発
- 広告・宣伝:ターゲティング広告配信、効果的な広告メッセージの作成
- 販売促進:層に合わせたキャンペーン企画
例えば、F1層向けの化粧品は、海外の流行を取り入れたデザインや機能性、価格の安さをアピールするとヒットする傾向にある、との予測が立ちます。
一方、M1層向けの化粧品は、第一印象の変化、イケメン、婚活や就活などでの利用シーンを強調、想起させると訴求力が高まりそうだと読めるわけです。
ただし、年齢幅が比較的広いため、あくまで一般的な区分と認識するものであり、実際には、もっと細かい属性や嗜好なども加味されます。
つまり、マーケティング戦略を立てる際には、年齢や性別以外にも、様々な属性を考慮する必要があるということです。
年代と性別は、ざっくりとした傾向を掴む程度と認識しておくと良いでしょう。
C層とT層
C層は消費のために使えるお金、対象の選択、購入決定などは、ほぼ親に依存しています。
ゆえに、厳密には意見や行動をマーケティング反映させることは難しいですが、反面、親の関心を引くことで狙い通りの展開に持っていける可能性があります。
子ども向けの映画、マンガ、おもちゃ、お菓子、テーマパークなどが代表例です。
T層は横のつながりが強く、コミュニティの形成、分裂、分散が非常に活発であり、流行に敏感な年代です。
友だちの意見が強い傾向にあり、SNSが主な舞台であることから、ビジネスに繋げるには、SNSでの攻略が欠かせません。
一方で、興味関心の薄いものには一切の反応を示さないことも特徴で、価値観が異なれば拒絶すら厭わない極端な思考、行動も10代ならでは。
ゆえに妙な方向でアプローチしてしまうと、努力が水の泡ということにもなりかねない、難しい年代です。
まとめ
「F1層とは世界最高峰レースが好きな人たち?マーケティングにおけるF1層やM1層について解説」というテーマで、年代別の層分けについて書きました。
テレビ業界では、たまにM1層だとかF1層という言葉が出ますが、今回の解説で腑に落ちたのではないでしょうか。
今は「Z世代」も層分けに食い込んでいますし、「昭和」「平成」「令和」という年号での括りも可能です。