住宅ローンは低金利だから今のうちに借りてマイホームを建てた方が良いという論理はヤバイ!
住宅ローンの低金利は、しばらく続きますが、だからと言って安易にマイホームの新築、あるいは中古住宅の購入という考え方は、ますます厳しい状況です。
夢のマイホームを手に入れるために、住宅ローンの必要性を多くの人が感じています。
しかし、低金利イコールお得というのは、貧乏人の考え方であると、この際、はっきりと申し上げておきます。
住宅ローンは借金です。
所有した建物は時間といもに資産価値は現象する一方で、土地でさえ売れるとは限らない時代となっています。
もくじ
低金利はバラのトゲ
住宅ローンを組む際のポイントは、
- 金利
- 借り入れ金額
- 返済比率
の3つです。
借り入れ金額が大きければ、返済の負担が多きくなります。
年収がそこそこ高ければ、そのような負担も軽減されるでしょうが、今の時代、正社員でも年収の激減が危ぶまれています。
世帯年収が1,000万円を超えていても、自己破産でマイホームも失うということは珍しくありりません。
返済比率という指標が狂っていたのだと考えます。
返済比率とは、年収に対する年間の住宅ローン返済額の割合で、20%台に抑えることが適切だと言われていますが、そんな一律で納まる話しではないのです。
適当なFPが言いがちな割合に、騙されることがあってはなりません。
金利は当然、低いほうが良いわけですが、今は圧倒的にネット銀行に優位性があります。
特に口座を開設している場合は、さらに金利の優遇が得られます。
フラット35は全期間固定金利ですが、最低金利は1.88%(35年)です。
一方、変動金利においては0.3%台ですから、利息の面で大きな差が生まれます。
ただし低金利はバラのトゲのごとく、取り扱いを間違えると痛い目に遭います。
数十年後に自宅を売却して住宅ローンの完済を目論んでも、想定外に安い資産価値になっていて売れない状況もリスクもあるわけです。
収入が途絶えた後のローン返済ほど、地獄はありません。
借金の罠
住宅ローンを組むことで、多くの人がマイホームの夢を実現しようとしますが、借金の罠にはまる前に、いくつかの重要なポイントを知っておくことが肝要です。
低金利の誘惑に負けず、借金にまつわるリスクを理解しておきましょう。
住宅ローンは通常、数十年にわたる長期間の借金です。
この事実を、なぜか誇らしく考えている人や、見て見ぬふりをしている人は非常に多いです。
マイホームを得たことの幸福感が、危機管理を鈍らせているとしか言えません。
低金利の時にローンを組むことは魅力的ですが、金利は変動する可能性があります。
金利が上昇すれば、月々の返済額も増加し、家計に負担をかけます。
固定金利だから大丈夫という考え方も違います。
前述のように変動金利は1%以下であり、フラット35レベルの金利まで上昇することは、恐らく考えにくい・・・。
ということは、全期間固定金利での住宅ローンは、固定だから安心という誘導に乗せられているに過ぎないのではないでしょうか。
また、ローンの返済期間中には、メンテナンスのための出費が生じます。
建物の外壁、屋根、住宅設備、雨どい、庭、エアコンなど、新築時と同じ状況が維持すると思っていませんか?
引き渡された瞬間から経年劣化は始まります。
税金や火災保険、自動車の買い替え、子どもの進学や教育費の増加なども含めて、緊急の支出に備える資金を確保しておきましょう。
専門家や金融アドバイザーの意見を聞くことは、一定の効果があります。
一度、家計の状況や将来の年間収支を俯瞰して見れるよう、キャッシュフローを作ってみると良いです。
資産価値をカバーするもの
建物の資産価値は必ず落ちます。
これは自動車も同様で、売ったら何とかなるという考え方は、非常にヤバイです。
土地に関しても、バブルのようなことは起こりません・・・。
つまり購入時より上がることは、まず無いという前提です。
土地なんて自力で価値を上げられないですから、変に期待しないほうがマシです。
ゆえに、換金性のある資産を、土地と建物以外に持っておくことが、これからはスタンダードな考え方になるはずです。
例えば、
- 金融系:株式、債券、生命保険、預貯金
- 貴金属系:金、プラチナ、
- 収集系:腕時計、美術品、コイン
などが挙げられます。
骨董に関しては、「なんでも鑑定団」をご覧になれば明白ですが、大抵、期待外れに終わります。
ゆえにNISAなんかは、金融系ですし、取り扱いも比較的簡単なので、非常におすすめかと思います。
まとめ
「住宅ローンは低金利だから今のうちに借りてマイホームを建てた方が良いという論理はヤバイ!」というテーマで、住宅ローンのヤバさについて書きました。
住宅ローン時代がヤバイのではなく、低金利イコールお得という考え方がヤバイです。
住宅ローンが返済できずにマイホームを手放さなければならない、世帯年収も比較的の高いファミリーが、アパート生活に逆戻りというケースも。