ウサギの甘噛みは意思表示の現れ?甘噛みの理由・本気噛みとの違い 噛み癖を治す方法について
ウサギといえば、ふわふわの毛並みでおとなしい動物イメージですが、実は噛む力は想像以上に強く、噛まれると怪我をしてしまうことも。ウサギの「甘噛み」と「本気噛み」の違いや、飼い主を甘噛みする主な理由、本気噛みの噛み癖を治す方法などについて説明します。
ウサギの甘噛みの特徴
ウサギは「甘噛み」と呼ばれる優しく前歯で噛むといった行為をします。
ウサギの前歯は「切歯」と呼ばれており、牧草を噛んだり、歯をこすり合わすことによって切歯の長さを調整しています。切歯は1週間で約2ミリほど伸び、常に先端が鋭くなっています。
この切歯で甘噛みをするわけですが、ときに本気でがぶりと噛んでくることもあります。
ウサギの「甘噛み」と「本気噛み」の違いについては、噛まれても流血しないていどが甘噛みだと思ってください。
ウサギによって甘噛みの程度は異なり、痛くなかったりチクッと痛いこともあります。ただ、ウサギが本気で噛むと間違いなく流血しますので、その違いはわかると思います。
ウサギは飼い主に対して甘噛みをするのですが、それには理由があるそうです。
その理由とは一体何なのかについて、次に説明していきます。
「イヤだ」という意思表示での甘噛み
ウサギは飼い主に対して、「イヤだ」と伝えたい時に甘噛みすることがあります。
ウサギが嫌がる行為として、代表的なものは次のような行為があります。
- 抱っこ
- ブラッシング
- 汚れのケア
- 爪切り
- 投薬
グルーミングなどの必要な世話に関しては、ウサギの健康に悪影響を与えないためにも、嫌がっていても行うしかありません。ただその際は、なるべくウサギにストレスを与えないように気遣ってあげましょう。
また無理に抱っこをしたり、耳やしっぽの周りなどウサギにとって気になる箇所を触ると、ときに甘噛みします。
これは様子を見ながら、どういうときに甘噛みしてくるかを観察し、嫌がる行為はできるだけしないようにしてあげたいところです。
「邪魔」と伝えたいときの甘噛み
ウサギは飼い主が進行方向を塞いでいたりするときに、「邪魔」だと伝えたくて甘噛みすることがあります。
ウサギが邪魔だと伝えたい時のサインとして、鼻でツンツンすることがありますが、この時に場所をあけてあげないと甘噛みしてきます。
ウサギの「鼻ツンツン」は基本的には甘えの行動ですが、撫でようとして逃げるようなら、これは「邪魔」だと伝えてきている可能性があります。素直に場所をあけてあげましょう。
「遊んでほしい」ときの甘噛み
ウサギは飼い主に対しての愛情表現として甘噛みすることがあります。
指先を軽く噛むときは、「かまってほしい」「遊んでほしい」という気持ちの表れである場合があります。
甘噛みが痛くない、または我慢できる程度の強さであれば、この気持ちを受け入れて遊んであげてください。
ただ、ときに甘噛みがエスカレートして強く噛んでくることもあるので、甘噛み以外の問題行動が見られるようなら、噛み癖を治す必要があります。
ウサギの噛み癖を治すには
ウサギの噛み癖を直すには、「噛むのはダメ」だと教えることです。教え込むには時間は掛かりますが、根気よく教え続けることで徐々に学習し噛まなくなります。
噛み癖を治す方法としては、次のようなものがあります。
低い声で短く叱る
ウサギが噛みついたら、「ダメ!」と短く強めの声で言い、悪いことだったと覚えさせましょう。
床を強めに叩く
ウサギが自己主張をする際に行う「スタンピング(足ダン)」の真似をして、床を強めに叩くのも有効です。
あごを乗せる
「アゴ乗せ」はウサギ同士で上下関係をハッキリさせるために行う行為です。うさぎの頭に飼い主のアゴを乗せることで上下関係を覚え込ませます。
ただ体勢的に難しいようであれば、ウサギの眉間を人差し指で軽く抑えるだけでも効果があります。
噛み癖を治すコツとしては、噛んだ時に撫でたり、オヤツを与えたりしないことです。
また、ウサギを叩く行為は恐怖やストレスを感じさせてしまうので、絶対にやってはいけません。覚えておいてください。
まとめ
ウサギは犬や猫のように、鳴いたり尻尾を振ることで感情を表現することができません。なので、うさぎは噛むことでメッセージを伝えようとします。
甘噛みも何か飼い主に伝えたいというメッセージの1つです。
また、甘噛みは飼い主への信頼からくるものなので(多少痛くても)、我慢できる程度の強さであるのならば、受け入れてあげたいところです。
ただ、甘噛みが本気噛みにエスカレートしてきた場合は、時間はかかりますが根気よく「噛むのはダメ」だということを教えましょう。
かわいいウサギと仲の良い関係が気づけたら最高ですね。