不登校は親の責任で甘やかしが原因!?知った風なクチを聞く人ほど当事者や家庭の声を知らない!
不登校の問題は複雑で、時には誤解されやすいものです。
いまだに多くの人が、不登校の子どもを持つ親に対して「甘やかしの結果だ」と簡単に断じることがあります。
しかし、その裏には当事者や家庭だけにしかわからない事情を含んだ、さまざまな状況により、一概に決めつけることは危険です。
前述のように、実際の声を聞かずに、自分の価値観を押し付けるだけの人がいますが、そんなのは相手にしなくて構わないのでは。
そこで今回は、不登校についてのさまざまな問題について、一般的な対応とは何かをお伝えします。
もくじ
不登校の問題に向き合う
不登校は、子どもや親にとって心身の負担が少なくありません。
時代とともに不登校への理解は深まってはいますが、やはり、どこか負い目を感じるわけです。
その上、周りからは簡単に「甘やかしの結果だ」「親が悪い」と言われることがあり、本当に外野が煩い・・・。
不登校の問題は、
- 本人の性格や特性
- 学校側の環境や方針
- 先生との相性
- クラスメイトとの相性
など、複雑に絡み合っています。
ひとつひとつ紐解いていくことが、肝心かと考えます。
ちなみに文部科学省の統計では、令和4年度において、
- 小・中学校:299,048人
- 高等学校:60,575人
が不登校として認識され、いずれも前年を上回っています。
まず理解する
不登校の子どもを責め、また、その親も責められるのは不当です。
そもそも他人が、責任も持たないクセに、とやかく口出しするものではありません。
不登校の当事者や家庭に対しての理解を深めようとせずに、自分の価値基準、倫理感、自分なりの常識を押し付けるのは、正直、良いとは思えません。
逆に、そんな連中が存在するから、ますます、行きにくい状況を作り上げている側面は否めないのではないでしょうか。
最悪なのは、「学費が勿体ない」「どうせ遊んでいる」という、全くも妄想に取りつかれた意見を吐く人たちです。
学費が勿体ないから、とにかく学校へ行けというのは、俗物的な思考だからです。
要するに損得勘定がベースで、人の気持ちに全く寄り添っていないことが明白と言えます。
「勿体ないからやれ」というような言葉は、教育上、最も説得力の無い言葉だと、個人的な経験から思います。
つまり、器の小さい大人(親)ほど吐きがち。
当事者や家庭の声を重視
知った風な口を叩く人々の多くは、実際に不登校の家庭や当事者と接した経験がないことが少なくありません。
それゆえ、あくまで先入観や決めつけに基づいていることが多いのです。
我が子でも、それ、やらずに不登校の子を導きましたよ?
身体的な問題で、入学早々から不登校になっていた子に対して、フラットに接し、決して強要せずにコミュニケーションを図ったところ、今では完全に脱却しました。
不登校だった子も、行く気はマンマンだったのですが、後はきっかけやタイミングだけだったので、事例と言えるかどうかは不明ですが、適当なことをいう人よりはマシだと考えています。
不登校は意思表示
一概に不登校と言っても、
- ドロップアウト
- 考え方のすれ違い
- 環境への不適応
- 人間関係のズレや違和感
- いじめ
など、実に原因は多岐に渡ります。
ゆえに「親の責任」「甘え」ということで、片付けられないことは、賢い人ほど理解しているハズです。
不登校は、一種の意思表示とも言えます。
黙っていても態度に出ているわけですから、何らかのことが引っかかって、不登校という行動になっています。
いきなり原因を追求したくなるものですが、本人が打ち明けるまで、ある程度、空白の時間を与えることは必要かなと考えます。
まとめ
「不登校は親の責任で甘やかしが原因!?知った風なクチを聞く人ほど当事者や家庭の声を知らない!」というテーマで、不登校について書きました。
不登校に対する理解は、未だに原因の「決めつけ」「押し付け」が多い印象です。
親としても学業の遅れ、長期化による留年、さらは退学ということが心配されますが、まずは、子どもが置かれている状況などを理解すること、肝心できないかなと考えます。
難しいことですけど、追い詰めたところで答えはでません。
参照
児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査:文部科学省