食べ物を床に落とした!「3秒以内ならセーフ!」と判断して口に入れているけど大丈夫?

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子ども頃から今も伝えられている3秒ルール。

食べ物を自宅の床に落とした場合、3秒以内に拾うことができれば、再び食しても害はないという、単なる食い意地の張った人に都合の良い呪文です。

筆者は、まだ日本が貧しかったころに、床に落ちたぐらいで食べ物を捨てるのは勿体ないという生活習慣の名残りと捉えています。

しかし、これも個人的な推測に過ぎません。

ただ本当に3秒以内だと大丈夫なのかという点だけば、甚だ疑問に考えています。

そこまで卑しい生活はしたくない(汗)

ドナルド・シャフナー氏の論文

ラトガース大学の食物微生物学者であるドナルド・シャフナー教授が、この問題について論文に発表しています。

2016年のことですから、そんなに昔でもありません。

フォーブスジャパンか記事にまとめていたので、それを引用すると、

米国微生物学会の学会誌「アプライド・アンド・エンバイロメンタル・マイクロバイオロジー(応用・環境微生物学)」に先ごろ掲載された論文によると、子どもを持つ人たちの大半が“採用”している「落としても5秒以内に拾って食べれば大丈夫」とのルールは、恐らく誤っていることが分かった。
ただし、ある意味では正しいといえる側面もあるのだという。

最後の行には「ある意味では正しい」と書かれています。

非常に興味深いですよね。

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実験結果

論文における実験では、食品サンプルとして、

  • スイカ
  • パン
  • バターを塗ったパン
  • グミ

が取り上げられていて、ステンレス鋼、セラミックタイル、木材、カーペットの床材に、接触している時間で付着した細菌の数の違いを見たものです。

その結果、付着した細菌が最も多かったのはスイカで、少なかったのはグミ。パンとバター付きのパンは、その中間にあたる細菌数が確認された。

個人的に予想ではグミにはべったり付くイメージがありましたが、まさかの最下位で、最も付着しないという結果です。

スイカは砕け散るし、拾ってまでは食べたくない状況になるでしょうから、それだけで再び口には入れないと思います。

パンも同様で、パッと口に入れやすいのはグミですよね。

グミなら安全じゃん・・・と言っていいのでしょうか?

細菌は水分を介して移動

細菌はどうやって移動するのか?

風で飛ぶ、人をはじめ生物やモノによって媒介、といったイメージですが、水分の移行と便乗して移動するとのことです。

つまり水分の多い食品は細菌が移行してきやすいということになります。

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床材はどれが付着しやすい?

個人的な予想では、カーペットは印象が良くないですね・・・。

細菌だけでなく、ダニの死骸やホコリ、髪の毛などが絡まってそうじゃないですか、ステンレス鋼、セラミックタイル、木材よりも。

ところが結果としては、カーペットが細菌の移行が最も少なかったそうです。

細菌は少ないかもしれませんが、ダニの死骸とかを考えると、再び口には入れたくないですね。

付着のタイミングとしては瞬時レベルだそうで、3秒というのは非常に長すぎることが裏付けられています。

衛生観念

それでも3秒ルールを支持する人は少なからずいるとは思います。

例えば野外でのBBQで、焼いている最中に野菜が落ちたとしましょう。

洗って焼けば消毒にもなると考えて、平気な顔で金網で再び焼き始めることもあるのではないでしょうか。

生肉が落下してしまうと、なかなか洗い辛いものがありますが、野菜ならということならば許容してしまう気がします。

それでは筆者は食べませんが・・・。

これからも3秒ルールは存在していくでしょうし、衛生観念の問題とも言えそうですね。

まとめ

「食べ物を床に落とした!「3秒以内ならセーフ!」と判断して口に入れているけど大丈夫?」というテーマで、3秒ルールの有効さを確認してみました。

結論としては3秒は細菌が食品に付着するには十分な時間であるということがわかりました。

ただ、カーペットに落ちたグミは、付着する細菌数は最も少なかったということではありますが、1コとか2コとかのレベルじゃないですからね、細菌の数って。

それをどう捉えるか・・・。

子どもがカーペットに落としたグミを食べようとするのを目撃して、やめさせるか、そのまま黙って見るかはアナタ次第!

参照

床に落ちた食品の5秒ルールは「危険」、米研究結果 ある意味正しい面も | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

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