千鳥饅頭総本舗のチロリアンと千鳥屋本家のヨーデルンって同じじゃね?福岡銘菓パクリ疑惑を解く!
学ぶは「真似ぶ」の語源だという説がありますが、ウソか本当かは別として、ソースがわかりません。
仮に真実だとしても、それは時として、とんでもない事態を巻き起こします。
要するに学ぶのではなく、ただ、真似しただけだと、パクりであるということで大きな問題ともなるわけです。
そんな事態が福岡県でも起こってしまして、これを「銘菓チロリアン問題」と名付けることにします。
争点は商標権です。
しかも創業者は兄弟であることからも、まあ、興味深い事件ではあります。
そこで今回は、その「銘菓チロリアン問題」について、お伝えします。
もくじ
銘菓チリロアンとは
福岡県民100人のうち200人は知っているロールクッキーです。
1962年に株式会社千鳥饅頭総本舗(創業1630年)が発売したお菓子で、個人的にも大好きな商品のひとつ。
ロール状のクッキーの中に、バニラやストロベリーのクリームが入っていて、おやつやお土産に幅広く好まれています。
値段もお手頃。
チロリアンの他にも、千鳥饅頭総本舗が販売する商品は、
- 千鳥饅頭
- ポルトス
- コリーナ
- かすていら
- 丸ボーロ
- どら焼き
などの昔ながらの和菓子がラインナップされています。
姿形が似ているヨーデルン
ある時、投函されたチラシを見て、家族でザワついたことがありました。
チロリアンと瓜二つな見た目のお菓子のそばに「ヨーデルン」という商品名が付いていたからです。
パッケージは違えども、商品自体は写真で見る限りはチロリアンそのもの。
いくつものクエスチョンが付いたので調べてみると、販売元は「千鳥屋本家」とあるではありませんか。
イメージ画像もチロリアンに寄せていますし、もっと突っ込むと「千鳥饅頭」も売っています(汗)
なんとなく「お察し」な印象を受けると思いますが、フタを開けてみれば、やはり商標権を巡って争った跡がありました。
ちなみにヨーデルンは2023年4月1日付けで、公式サイトによると、
伝統のチロル高原銘菓が「ヨーデルン」としてリニューアルしました
とリリースしています。
千鳥饅頭総本舗vs.千鳥屋本家
結果から言えば、2022年の12月に、
- 本家側の商品名変更
- 解決金5,000万円の支払い
で和解が成立したことを、新聞社等がウェブ上で伝えています。
とりあえず消費者としては、チロリアンもヨーデルンも、どちらもおいしいので文句はありません。
ましてや千鳥饅頭においては、どっちの千鳥饅頭であろうが関係ないのです。
社長も血縁関係といいますか、いわゆる親族ですから、仲良くやって欲しいというのが下世話な一県民の願いではあります。
ちなみに、最寄りの駅に今冬から千鳥屋本家の店舗が出店するので、ヨーデルンとの絡みが多くなりそうです。
開店をきっかけにヨーデルンは、よう出るんよ・・・。
千鳥屋宗家とは係争中
千鳥饅頭総本舗は、やはり商標権について「千鳥屋宗家」と係争中です。
ややこしいですね(汗)
それぞれの社長は、創業者の原田政雄氏と原田ツユ氏の御子息やお孫さんであり、
- 千鳥屋総本家(長男):すでに事業譲渡で廃業
- 千鳥饅頭総本舗(次男)
- 千鳥屋宗家(三男)
- 千鳥屋本家(四男の長男)
という状況になっています。
商標権だけでなく、ご両親が残した不動産とかでも揉めたりしたんでしょうね・・・。
いやあ、大変だったろうなあ。
まとめ
「千鳥饅頭総本舗のチロリアンと千鳥屋本家のヨーデルンって同じじゃね?福岡銘菓パクリ疑惑を解く!」というテーマで、千鳥屋について書きました。
千鳥屋は千鳥各社の共通屋号です。
似たような商品や同じ名称の商品がラインナップされていますが、やはり千鳥屋である以上は、どれもは外せないことがわかります。
まあ、裏側の苦労は商品には関係ないことですから、チロリアンだろうがヨーデルンであろうが、おいしく頂くだけです。
福岡の銘菓として、がんばれ千鳥屋!