自動車整備士の手取りが15万円?人材不足と言われながらキツイ環境で働かざるを得ない理由

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自動車整備士はかつて憧れました。

しかし元来から工作系は苦手であり、金槌で左の親指をなぐり、激痛と血豆の恐怖から諦めた記憶があります(汗)

現在、定期的なカーメンテナンスで自動車整備士さんのお世話になっているのですが、手取り15万円というニュースを見て、にわかに信じられない思いがあるわけです。

そこで今回は、なぜ「手取り15万円」というニュースが出たのか、それは一般的な相場なのかについて書いてみました。

自動車整備士の現状

自動車整備士の仕事はカーメンテナンスです。

あらゆる車種の構造を知り尽くした整備のプロと言えます。

カーメンテナンスを終えてからの作業内容の説明や、質問に対する具体的でわかりやすい回答に感心することもあります。

しかし冷静に自動車整備士という職業を見てみると、

  • 冷暖房無しの職場
  • 危険と隣り合わせの毎日
  • 責任の重い仕事

であることは間違いありません。

整備スペースは冷暖房完備とは言えませんし、電気、ガソリンを積んだ重量物の下にもぐって作業もします。

整備の手を抜くと事故につながり、会社や車のブランドさえも失墜させかねません。

勤務体系や福利厚生も職場によって大きく違うことも避けられません。

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自動車整備士の仕事場と待遇

自動車整備士の働く場所としては、

  • カーディーラー
  • 中古自動車販売会社
  • 中小の自動車整備工場
  • レンタカーやリース会社
  • 自動車メーカー
  • カー用品店
  • パーツメーカー

といったところが挙げられます。

カーディーラーのメンテナンス部門だとクリーンな職場で、待遇も悪くないという印象がありますが、実際のカー用品販売大手の求人情報を見てみると、

  • 月給:21万1800円~30万2600円+諸手当
  • 賞与:年2回+決算賞与
  • 初年度年収:300万円~500万円

と極端に悪い印象はありません。

一方で、地方になるとディーラー系であったとしても、、

  • 月給:15万円~25万円+奨励金+資格手当+皆勤精勤手当(2万円)
  • 賞与:なし
  • 初年度年収:180万円~300万円

という具合です。

地域性も含めて待遇格差は大きい印象は拭えません。

稼げない国家資格?

自動車整備士は国家資格の所有者です。

種類も多岐に渡っており、

  • 一級大型自動車整備士
  • 一級小型自動車整備士
  • 一級二輪自動車整備士
  • 二級ガソリン自動車整備士
  • 二級ジーゼル自動車整備士
  • 二級自動車シャシ整備士
  • 二級二輪自動車整備士
  • 三級自動車シャシ整備士
  • 三級自動車ガソリン・エンジン整備士
  • 三級自動車ジーゼル・エンジン整備士
  • 三級二輪自動車整備士
  • 自動車タイヤ整備士
  • 自動車電気装置整備士
  • 自動車車体整備士

と技能レベルによって分かれています。

専門的な資格があれば食いっぱぐれることはなさそうですが、よくよく考えてみると、整備でお金を生み出すことが難しい面が挙げられます。

つまりビジネスモデルの原因も少なくありません。

格安車検などが当たり前となった昨今では、車検だけでは利益を生み出すことは難しく、やはり何らかの方法で利益を確保する必要があるわけです。

よくあるのはカーアクセサリーの販売やオイルのグレードを上げるといった、クロスセルあるいはアップセルによる客単価の向上が挙げられます。

整備士しながらの営業だけがインセンティブの対象だと、ちょっと厳しいものがありそうです。

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まとめ

「自動車整備士の手取りが15万円?人材不足と言われながらキツイ環境で働かざるを得ない理由」というテーマで、自動車整備士の現状について書いてみました。

自動車は電気と水素が動力となっていく風潮です。

ガソリンとディーゼルを合わせて、さらなる自動車整備士の出番は増える可能性は高いですが、人材が増える見込みが無いとなると、外国人労働者を雇うことになるのでしょうか。

参照

自動車:自動車整備士になるには – 国土交通省

冷暖房なし、工具費は自腹。人の命を預かっているのに――人材不足が深刻化する自動車整備士の窮状(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

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