安いニッポンってどういうこと?日本のデフレは良いか悪いか 脱却するには?

「安いニッポン」という言葉を、最近ちらほら聞くようになりました。これってどういうこと?これは今の日本のデフレの状況と深い関係のあるお話です。そして日本の未来にとって、とても深厚な話でもあります。ぜひこの機会に、一緒に考えてみましょう。

今の日本のデフレは良いのか悪いのか

今の日本はデフレの状態がずっと続いていることで、あらゆるものが割とリーズナブルな価格で手に入れることができます。

日本が不況と言われるようになって早30年、給料も上がりませんでしたが物価も安いので、あまり困ることもなく生活できてきたように思います。

特に食費に関しては、デフレのおかげで、安くて美味しいものが食べれますよね。

牛丼なんて、もうずっと価格は400円くらいのままだし、一時なんて290円なんて時もあったくらいです。

ではこのデフレ、日本に住む私たちにとって、良いことなのか、それとも悪いことなのでしょうか。

どちらだと思いますか?

ちなみに、アンケートを取ったら、「良いこと」と回答した人の方が、圧倒的に多かったそうです。

果たして、デフレの続く日本は、本当に良いことなのでしょうか。

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日本は物価が安い国?

日本って物価の安い国だと思いますか、それとも高い国だと思いますか。

以前、日本はアジア諸国に比べると物価の高い国なので、中国などに工場を作り、安労働力で物をたくさん作っていました。

しかし、最近は中国の物価が上がり、人件費も上がったので、以前ほど中国で物を作ってもそれほど安く作れないなんて言う話を聞きます。

これって日本の物価が変わらないままなのに対し、中国の物価が上がったので、相対的な差が昔ほどなくなったということを指しているわけですね。

日本の100円ショップを代表するダイソーは、実は海外にも出店しているのですが、他国のダイソーは日本の100均とは異なり、倍くらいの値段がするそうです。

海外では100均ではないわけですね。なになに、ダイソーって海外でボッタくってるの?って思いました?

また、日本のディズニーランドは、世界中のディズニーランドの中では一番入場料が安く、アメリカ・フロリダのディズニーランドのおよそ半額近い値段だそうです。

日本のディズニーランドは、1デーパスポートのチケット代が大人8200円なのに対し、アメリカのディズニーランドは14000円位するそうです。

日本のディズニーランドのチケットだって8800円とけっこうするのに、14000円って高過ぎじゃない!と思いませんでしたか。

違うのです。日本が他国に比べて安いのです。

他国がここ数十年の間、少しずつ物価が上がる中、日本だけが全く物価が上がらず、横這いだったのです。

日本だけが、言うなれば異常な状態なのです。

でも、物価が安い方が色々買えていいじゃん!そう思っている人が、日本には多いのです。

物価も安いが給料も安い日本

でも、実はそこには問題があります。

なぜかというと、物価も安いですが、給料も安いからです。

なんと物価の高いアメリカのサンフランシスコでは、年収1400万円を低所得者とみなしているそうです。

日本で年収1000万以上って、ある意味憧れだし富裕層なイメージですよね。

日本で最も物価の高いセレブなエリアの港区。その港区在住の平均所得が年収1200万円だそうです。

日本ではセレブである平均的港区在住者が、サンフランシスコでは低所得者扱い?

意味分からないですよね。

日本と海外とで、大卒1年目の平均年収を比べてみると、

アメリカ 600万円
ドイツ 500万円
日本 250万円

となるそうです。

アメリカの大卒、1年目で600万円とかありえない!そう思いませんか?

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物価と給与の関係

物価も高くて給与も高いエリア
物価も安く給与も安いエリア

どっちでも同じじゃない?
そう思いませんか?

こと国内だけのことを考えるなら、どちらでもあまり問題はないかもしれません。

しかし、海外も含めて考えると、恐ろしいことが見えてくるのです。

物価の高い外国から見ると、日本の物価が安いのは非常に嬉しい状況です。

なぜなら、旅行は安く楽しめるし、自国よりも日本の方が安くブランド物も購入できるからです。

数年前に中国人の日本での爆買い現象が話題になりましたよね。

実はこれ、まさにこの現象だったのです。

つまり、中国の人に取ったら、中国国内で買うよりも日本の方が安いから、日本に来て買い物をしていたのです。

そして、コロナになる前に、日本のマイナーな観光地までもが外国人であふれていたのも、同じ理由からです。

つまり、いまの日本は、海外食から見ると、とっても物価が安くて旅行や買い物がしやすい国になってしまったのです。

以前は日本人が、安いからと言って海外でブランド物などを買っていました。

しかし今や逆の現象が起きています。

しかし安いと感じているのは外国人ばかりで、日本人にとってはディズニーランドのチケットもさほど安いと感じないし、ブランド物は相変わらず高級でそう気軽に変えません。

これはデフレにより、物価も安いが給与も安いからです。

しかし、デフレではない国は日本よりも物価が高く、給与も高いわけですから、そんな外国人にとっては、日本の状況はひじ用に都合がいいわけです。

上質な雪で有名なスキー場のある北海道のニセコでは、外国人に土地を買われまくり、そのエリアにセレブ外国人がどんどん訪れるようになりました。

そして、ニセコで外国人向けに店をやるのも今や外国人ばかりとなり、ニセコの物価は海外並みに上がっているそうです。

なんとニセコの土地は、いまでは札幌の土地よりも高いほど!

こうなると、もはやニセコの物価が高すぎて、日本人がニセコでは遊べなくなってしまったという。

こういうことが軽井沢のべえ総エリアでも起こっています。

外国人が日本の土地をどんどん買い占めているのです。

それが土地だけではありません。

日本のアニメーターや制作会社も、今どんどんと海外勢に買われています。

その代表がNETFLIXです。

これまで値賃金で過酷だと言われ続けたアニメーション業界ですが、優秀なアニメーターはみんなNETFLIXにどんどん移っています。

ちなみに、NETFLIXの年間制作費予算は、NHKの5倍もあるのだそうです。

さらにいま、日本の中小企業が会社ごと中国や台湾の企業に買われています。

日本の十八番だった技術力が、海外企業にどんどん買われていいるわけです。

土地や人材、企業までもが、海外勢に買い占められつつあるのです。

ヤバいですね。

なんだか日本がオワコンに見えてきました。

これは全て、日本の物価が数十何も上昇せずに、デフレが続いていたことが原因です。

この先の日本はどうなるか

この先、日本はどうなるのでしょうか。

今後、日本には高級ホテルがどんどん建てられることが予想されています。

日本には海外と比べ、富裕層向けのホテルが少ないと言われています。

なので、日本の土地を購入した海外企業が、そこに高級ホテルを建てるのです。

そして、そこに泊まるのは、日本人ではなく、物価の高い給与の高い海外から訪れた人たちです。

そのホテルの中には、当然高級な食材を使った美味しい店もあるでしょう。今後そういった店に、質の良い食材は全て買われてしまいます。

となると、われわれ日本人は、これまでのような価格で美味しいものを食べることができなくなってしまうでしょう。

推ししいお寿司の店などのネタは、海外のセレブ向けの店に全部持っていかれてしまうからです。

かつて日本人が物価の安い気にを訪れたとき、そこで現地価格よりは高い美味しい旅行者向けの店で、食事をしたことでしょう。

日本よりは安く現地の所工事が食べられたわけですが、その店には地元の人たちは全くおらず、旅行者向けの旅行者価格の少し割高の店だったはずです。

現地の人はもっと安い、地元価格の店で食事をしますから、そんな高い店には来ません。

正にこの現象が、日本で起こっているのです。

これこそがいま起きている「安いニッポン」現象です。

ではどうすればいい?

海外企業に日本国内の企業が買収されると、当然企業の上層部も外国人に占めらてしまいます。

そんな中、外国語がしゃべれない日本人は、もはや出世の見込みはゼロです。

そうなると、国内いながら、これまでの平凡な日本人のように、出世し給与が上がっていく仕組みからはじかれてしまいます。

では、このデフレの状態から脱却するには、どうすればいいのでしょうか。

そのためには、私たちがもっと適正価格に慣れる必要があります。

そうして、今よりも物価の高い社会を目指していく必要があります。

でも、何故デフレが続いているのかを考えてみると、

物価が上がらないから、賃金が上がらない
賃金が上がらないから、物価が上がらない

まるで「鶏と卵」のどっちが先かの話のように、経済学者でさえこの点についての明確な答えは分かからないそうです。

ただ、1つだけ言えることは、もっと日本の国や企業が人的投資をしなくてはならないということです。

企業はここ数十年の間、内部留保を進め、人材にお金をあまり払ってきませんでした。

しかしこれからは、主にこれからの日本を担う若者たちの教育に、国も企業ももっとお金をかけていくべきなのです。

今の日本は福祉にばかりお金をかけすぎています。

この数十年間、教育や研究にお金をかけてきた国はどんどん伸びてきました。

今後世界的に需要の増すITやAIに関す高度なスキルの習熟や教育・研究に、日本はもっともっと予算を割いていかないと、本当にオワコンになってしうでしょう。

そのためには、高齢者中心で回っている今の政治のあり方も、変えていく必要があります。

若者を中心とし、もっと現役世代が関心をもって政治に関わっていくことが必要不可欠です。

人材に投資するには、投資すべき人材がいなくては話になりません。

そう考えると、少子高齢化も、この「安いニッポン」問題の解決には、無関係とは言えませんね。

ここでした話は、『安いニッポン 「価格」が示す停滞』(中藤 玲著)という書籍で詳しく語られています。

ぜひ問題意識としてすべての国民が考えるべき問題ですので、ぜひ書籍の方も読んで、この問題について考えてみてください。

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