ザリガニ釣りは法律で禁止に?アメリカザリガニの繁殖問題 食べると意外と美味しいホント?
アメリカザリガニは外来生物法の「条件付特定外来生物」に指定され、これまでと扱いが変わりました。そのことでザリガニ釣りは法律上禁止されたのでしょうか。繁殖問題となるアメリカザリガニの規制の内容について解説します。また、食べると意外と美味しいと言われるアメリカザリガニの料理についてもご紹介します。
もくじ
ザリガニ釣りは法律で禁止になったの?
子供の頃、よく近所の川などにザリガニを釣りに行きました。
仕掛けは、近所で拾った枝にタコ糸を結び、その先にはスルメといったもの。
スルメがもったいないからって、釣り場までちびちび舐めながら行ったのは、遥か遠い昔のことです。
そんな男の子の遊びの定番だったザリガニ釣りに関する規制ができたそうです。
まさかザリガニ釣りが禁止になったとか?
アメリカザリガニは「条件付特定外来生物」に
2023年6月1日からアメリカザリガニは外来生物法の「条件付特定外来生物」に指定され、規制が始まりました。
実はアメリカザリガニは、日本にもとからいた生物ではなく、外来生物でした。これは子供の頃からなんとなく、ブラックバスとかと同様に、名前からして日本の生き物じゃないなという感じはしていました。
そしてこのアメリカザリガニ、実はここ日本であまりに繁殖してしまい、とても問題になっているそうなのです。
アメリカザリガニは雑食で、水草なども食べれば、オタマジャクシや小魚なども好んで食べます。
私も子供の頃に知らずに、金魚と一緒の水槽に釣ってきたアメリカザリガニを入れたら、翌日には金魚が一匹もいなくなって驚いたことがあります。
そういったわけで、日本の河川にアメリカザリガニが繁殖したために、本来いた日本の魚などがいま絶滅しそうになっているのだそうです。
規制によりどうなったのか
ではこの規制により、アメリカザリガニの扱いについて、どういった事が変わったかというと、「禁止行為」となるものができました。
その禁止行為とは、
- 放出の禁止
- 販売・頒布・購入の禁止
です。
つまり、飼っているアメリカザリガニを、川や池などに放してはいけないということです。一度飼い始めたなら、責任を持って死ぬまで飼いましょうということですね。
また、アメリカザリガニを売ったり買ったりしてもいけません。
これらの規制に違反すると違法行為としてみなされ、罰金や罰則が課せられます。今後、アメリカザリガニの扱いに関しては注意してください。
ちなみに、以下の内容は許可されています。
- 捕獲
- 飼育
- 無償譲渡
つまり、アメリカザリガニはこれまで同様、釣っても大丈夫です。
そして持ち帰って飼っても良いです。人にただであげるのもOKです。
放出を禁止ということについてですが、釣った時に持ち帰らず元いた場所にリリースするのは問題ありません。
ただし、別の場所にリリースするのは禁止事項に該当しますので、注意してください。
ちなみに今回のザリガニに関する規制は、アカミミガメ(ミドリガメ)にも該当します。
ザリガニは食べると美味しい?
そんなアメリカザリガニの大繁殖が問題になっているとは知りませんでしたが、この駆除活動に力を入れている人達もいるようです。
そしてこの駆除のために捕まえた大量のアメリカザリガニをどうするか、これもまた問題になってきますよね。
ところが、このアメリカザリガニ、フィンランドなどでは普通に食べられているようですし、海外では高級食材としても扱われているとか。
言ってみれば、ロブスターの小ぶり版みたいなもんですからね。
ということで、いま少しずつ捕獲したアメリカザリガニを食材として活かそうという試みも進んでいるようです。
アメリカザリガニは、臭みはまるでなく、食感はまさにエビで、味は甘みがあってとても美味しいそうです。
中華料理で甘辛く味付けをしたり、炊き込みご飯にしたりしてもイケるみたいですね。
ちなみにクックパッドでザリガニレシピを検索してみたら、35品もありました。
単純に塩ゆでにしたり、味噌汁の具にしたり、意外と料理のバリエーションも広いです。
まぁ、エビと考えれば、結構なんでもイケそうな気がします。パエリアやブイヤベースなんかにも合いそうです。
まとめ
アメリカザリガニは2023年6月1日から外来生物法の「条件付特定外来生物」に指定され、扱いに規制が入りました。
この規制に違反すると、違法行為として罰金や罰則が課せられますので、扱いに関しては注意が必要です。
禁止とされている行為は、
- 放出の禁止
- 販売・頒布・購入の禁止
です。
なお、
- 捕獲
- 飼育
- 無償譲渡
に関しては許可されていますので、これまで通りザリガニ釣りはOKです。
釣ったその場で持ち帰らずにリリースするのは問題ありませんが、他の場所にリリースすることは禁止事項に該当します。ご注意ください。
増えすぎたアメリカザリガニは、食材として活かせないかと試行錯誤されているようです。
海外では食べられているアメリカザリガニ、臭みもなく味も食感も良いことから、意外と早い段階で食卓に顔を出す日が来るかもしれません。