味噌の種類と栄養の違いについて 米味噌・麦味噌・豆味噌・赤味噌・白味噌どれを選べば良い?
味噌にはいろいろな種類がありますが、この記事では味噌の種類ごとの原料や色の違い、それぞれの特徴などについて解説いたします。また、それぞれの味噌の持つ栄養面などについての説明もしていきます。
もくじ
味噌の種類と特徴
味噌の種類を原料で分類すると、米味噌・麦味噌・豆味噌・調合味噌の4種類があります。
- 米味噌:大豆に米麹を加えて作った味噌で、現在国内で生産されている8割は米味噌です。
- 麦味噌:大豆に麦麹を加えて作った味噌で、中国・四国・九州地方を中心に生産されています。
- 豆味噌:大豆のみを主原料とした味噌で、中京地方(愛知・三重・岐阜)を中心に生産されています。
- 調合味噌:米味噌・麦味噌・豆味噌を調合した味噌や、米麹・麦麹・豆麹を混合したものを使用した味噌です。
ほとんどが米味噌なんですね。個人的には豆味噌に興味をそそられます。
味噌の種類と色の違い
味噌の種類を色で分類すると、赤味噌と白味噌に分けることができます。
この色の違いは味噌の熟成期間の違いによって起こります。
- 白味噌:数日~数ヶ月の短期熟成された味噌
- 赤味噌:1年以上の長期熟成された味噌
ただし、白味噌を熟成させると赤味噌になるわけではありません。これらは製法が異なります。
味噌の種類と栄養
赤味噌と白味噌を比較した場合、栄養価が高いのは赤味噌になります。
これは赤味噌と白味噌の製法の違いによるもので、赤味噌は蒸して造りますが、白味噌は茹でて造るので栄養素が流出してしまいます。
また、米味噌・麦味噌・豆味噌を比較した場合、栄養価が高いのは豆味噌になります。豆味噌と麦味噌は食物繊維も多く、塩分量も少なめです。
とはいえ、どれもわずかな差で、どの味噌も栄養価がとても高い食品です。
また、味噌は塩分が多いと思われがちですが、みそ汁一杯150mlを摂取したときの塩分摂取量は1.2g~1.5g前後で、他の食品の1回の摂取量と比較しても決して多くありません。
それでも味噌汁の塩分が気になる場合は、ナトリウムの摂取を抑えてくれる緑黄色野莱・いも類・海藻類などカリウムを多く含む具材を入れるのがおすすめです。
白味噌の栄養素
白味噌には「GABA」という成分が豊富に含まれています。赤味噌にはGABAは含まれていません。
GABAは脳の興奮を抑える作用があり、ストレスの抑制やリラックス効果があるといわれています。
また、白味噌には乳酸菌も豊富に含まれていて、スプーン1杯の白味噌でヨーグルト100gと同量の乳酸菌を摂取することができます。
白味噌のリラックス効果によって快眠を促してくれるので、夕食時に摂取すると効果的です。乳酸菌による、腸内環境の改善や免疫力のアップも期待できます。
赤味噌の栄養素
赤味噌には「メラノイジン」や「ペプチド」という成分が豊富に含まれています。
メラノイジンとペプチドは抗酸化力が高く、活性酸素を除去して代謝を上げる効果があります。
また、ペプチドには血圧の上昇を抑える効果もあります。赤味噌の代謝を上げる効果により身体が目覚めて血糖値の上昇も抑えられるので、赤味噌は朝食時に摂取と効果的です。
ちなみに、赤味噌の色が濃いほど抗酸化力が高く、アンチエイジング効果が期待できます。
まとめ
味噌は“畑の肉”ともいわれる大豆を主原料としているだけでなく、発酵によってアミノ酸やビタミンなどが多量に生成され、さらに栄養的に優れた食品になっています。
栄養素として見てみると、脂質・炭水化物・たんぱく質・ビタミンB6・B12・C・D・鉄・カルシウム・マグネシウムなどが豊富にふくまれていて、1つの食品でこれだけ多くの栄養素を含むものは他にないでしょう。
味噌は原料や熟成期間の違いによって含まれる栄養素にも違いがあるので、朝は赤味噌、夜は白味噌と使い分けてみるのも良いでしょう。
和食は健康食として最適と言われており、その和食に味噌は欠かせません。
味噌を意識的に摂ることは、健康にも通じるもの。その中で様々な味噌を用途に合わせて使い分けるというのも、なんだかとても楽しそうですよね。