博物館の舞台裏に潜入!バックヤードで聞いた化石の展示までの苦労や剥製保存のカギまで
先日、貴重な話しを聞くことができました。
家族が体験した研修のことなのですが、その内容は博物館での化石採掘やバックヤードの見学などです。
参加者は、ある一定の条件のもとで集まっているのですが、全員が関連職業でマニアックな話題で盛り上がった様子。
博物館の展示物は楽しいものですが、あの化石や剥製がどのようにして展示されるのか気になったりします。
一般の見学者では見ることができない世界を垣間見ることができたので、シェアしたいと思います。
もくじ
栃木県那須塩原市
研修では化石の発掘体験があったとのこと。
発掘体験と言っても、実際に発掘現場に赴くのではなく、研修室でコンコンと原石を割って化石を露出する体験をするものです。
とはいえ、そんな簡単に化石が出るのかと疑問に思うところですが、高い確率で出てくるとのこと。
ところで体験用の原石はどこから?
これがなんと栃木県の那須塩原市のとある場所に依頼すれば、送ってくれるというのです。
ますます疑問が浮かぶところですが、その栃木県の那須塩原市には木の葉の化石の宝庫が存在するらしく、発掘体験の原石を調達するにはうってつけ。
その宝庫とは「木の葉化石園」で、地質学の世界では化石の産地という場所になります。
実際に体験で出てきた木の葉の化石がコチラの写真です。
ラベルに産地と書かれているのが何とも不思議です(汗)
地元農家の野菜か!
一般家庭への原石送付もしていますので、関心がある場合は文末のリンクをクリックして「INFORMATION」をご覧ください。
化石が出る保証はないみたい・・・。
そりゃそうです、天然ものなのですから。
化石の展示
化石の展示って、素人の筆者は掘り出したらそのまま置けばよいものだと思っていましたが、現実はいくつかの工程を経て展示に至るということを知りました。
体験用の木の葉の化石も、事前に何らかの処理がされているのです。
どのような処理なのか詳細は聞くことはできませんでしたが、ひとつのポイントとしては虫の除去があります。
む、むし??
どういった虫かも研修では詳細を語られなかったようですが、例えば、貴重なものが出てきたときは、展示するためにクリーニングが必要になります。
必ず虫が付いているということではないにしろ、長期保存のためには不純物の除去が必須なのかなとの推測です。
剥製の保存のカギ
博物館のバックヤードは、一般の来場者が見学する展示スペースより、かなり広く作られています。
倉庫としての機能も十分で、天井クレーン、フォークリフト、搬入用エレベーター、トラックの搬入と荷受けをするプラットフォームなども備わっています。
かなりの量の展示物が保管されているだけでなく、これから展示しようとするものまで積みあがっているので、まさにドラクエの城にある「宝物庫」といっても過言ではありません。
置いてあるものは化石だけではなく、ホルマリン漬けされているものなどもあります。
このホルマリン漬けの保管室は、そのニオイが充満していて、マスクなしではキツイ感じだと言っていました。
慣れれば問題無いのかもしれませんが、実験室を思い出しますね。
剥製の部屋においてはナフタレンの香り、タンスの中や田舎の民家をイメージすると良いですが、そんなニオイが漂います。
剥製は湿度調整が重要なことから、部屋の内部は調湿機能のある木質系の内装材で作られています。
まとめ
「博物館の舞台裏に潜入!バックヤードで聞いた化石の展示までの苦労や剥製保存のカギまで」というテーマで、博物館のバックヤードなどについて書きました。
非常に興味深いことを人伝ですが取材できたのはラッキーでした。
なお今回の研修は、某博物館で行われていますが、一般向けではなく特定の職業に限定して実施されています。
全国の博物館が、このような研修を行っているかどうかもわかりませんし、ましてや一般向けについても同様です。
ゆえに本記事を読んで、最寄りの博物館に問い合わせをしたとしても、一切の責任は持ちませんので、ご了承ください。