おしるこに含まれる栄養素 鉄分や食物繊維、ポリフェノールなど美容と健康効果が ぜんざいとの違いは?
和菓子は洋菓子と比べると健康的なので、おやつには最適です。特に小豆は栄養価の高い食品で、小豆を使ったおしるこには美容や健康に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。と言うわけで、おしるこに含まれる鉄分や食物繊維、ポリフェノールなどの栄養素と健康効果についてお伝えしていきます。
もくじ
「おしるこ」と「ぜんざい」
「おしるこ」は、こしあんや粒あんなどで作った小豆汁に餅や白玉団子などを入れた料理のことです。
おしるこは江戸時代頃からあったようですが、当初は塩味で調味された料理で、お酒のつまみとして出されていました。
「ぜんざい」は、砂糖で甘く煮た小豆に、餅や白玉団子、栗の甘露煮などを入れた料理のことです。
つまり、お汁粉とぜんざいとでは、材料はほぼ同じでも、あんこを水で溶いて汁を作るか、砂糖で煮た小豆で汁を作るか、といった作り方の違いがあるわけですね。
しかし地域によっては製法ではなく、関東では小豆あんの汁物全般をおしるこ、餅や白玉などの上に汁気のない餡を添えたものをぜんざいと区別し、関西ではこしあんの汁物をおしるこ、つぶあんの汁物をぜんざいと呼ぶ、そういった感じで分かれてもいるみたいです。
小豆の栄養素
小豆は東アジア原産のマメ科の植物です。中国から日本に伝わり、8世紀頃から日本でも栽培されるようになったと言われています。
小豆は栄養価の高い食品と知られており、古くは薬用としても使われていたようです。
江戸時代に入ると、あんこを使った和菓子が生まれ、庶民もおやつとして食べるようになりました。
そんな小豆に含まれる主な栄養素は、次のとおりです。
- 食物繊維
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ポリフェノール
- サポニン
- 亜鉛
- カリウム
- 鉄分
- カルシウム
- アントシアニン
では次に、小豆の持つ豊富な栄養素によって得られる、健康効果や効能について見ていきましょう。
おしるこの健康効果
お汁粉の健康効果について、少し詳しく見ていきましょう。
貧血の改善
鉄分は赤血球中のヘモグロビンの主成分で、血液を作るうえで必要不可欠な栄養素となっています。
小豆には、100gあたり5.4mgの鉄分が含まれています。なので、鉄分の摂取におしるこはおすすめです。
鉄分はビタミンCと一緒に摂るとさらに吸収率が良くなるので、おしること一緒にフルーツを食べると良いようです。
でも、ちょっと合わない気もしますけどね(笑)。
また、鉄分には冷え性を改善する働きもあるので、冷え性の方は温かいおしるこをぜひ食べてください。
便秘解消効果
小豆には水溶性植物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれているので、腸内環境を整えてくれる作用があります。
また、小豆には便通をよくする作用があるので、便秘がちの人やダイエット中の人にもおしるこはおすすめです。
美肌効果
小豆に含まれるポリフェノールとサポニンには、強い抗酸化作用があります。そのため、細胞の老化やシミ・シワを防ぐ効果が期待できます。
また、小豆には髪や皮膚の成長を促すビタミンB群が豊富に含まれているので、美髪・美肌効果も期待できます。
抗酸化作用
老化や病気の原因のひとつに体の酸化があげられます。
そのため、健康的で若々しさを保つには、抗酸化作用のある食べ物を摂ることが推奨されています。
小豆には、赤ワインの1.5~2倍のポリフェノールが含まれています。なので、おしるこを食べると、体内の活性酸素が除去され、健康で若々しくいられます。
生活習慣病の予防
小豆に含まれるサポニンには、コレステロールの抑制や血液をサラサラにする、中性脂肪の値を下げる、といった働きがあります。
アントシアニンにも血液をサラサラにして動脈硬化を予防する働きがあります。また、カリウムには血圧の上昇を抑える働きがあります。
つまりおしるこには、糖尿病や高血圧、動脈硬化といった生活習慣病の予防に、とても効果的なのです。
まとめ
「おしるこ」も「ぜんざい」も小豆を使った汁物の料理で、調理の過程や地域による呼び方によって分類されています。
小豆には、鉄分や食物繊維、ポリフェノール、サポニンといった、美容や健康に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。
そのため、美容効果や貧血・冷え性の改善、便秘解消、生活習慣病の予防など、美容と健康に優れた効果が期待できます。
ただし、お汁粉にはかなりたくさんの糖分も含まれていますので、調子に乗ってたくさん食べてしまうと、逆効果となるので注意してくださいね。