上司に叱られないから転職するという若者は誰に何を求めているのか?現代の青い鳥症候群
ホント、訳の分からない記事に遭遇しました。
記事の内容が支離滅裂ということではなく、記者が取材している若者の考え方についてです。
勤務先の上司から「叱られたことがない」というのが不満で、このままでは自分がダメになるという思いから、転職を決意したというのですが・・・。
個人的な意見は後述しますが「青い鳥症候群」にも似たような感覚。
簡潔に言えば、面倒くさいという(汗)
コンプライアンス上では人前で叱るのはリスクがあるのですが、その一方で、叱ってくれないからという理由で人材を失うって、どうすりゃいいのさって感じがします。
もくじ
青い鳥症候群
まず「青い鳥症候群」について説明します。
ウィキペディアから引用すると、
「今よりもっといい人が現れる」「今よりもっといい仕事が見つかる」など現実を直視せず根拠の無い「青い鳥」を探し続ける人たちを指す通俗的な呼称
と書いてあります。
似たような慣用句では「隣の芝生は青く見える」です。
もう、まさに読んで字のごとしですよ。
冒頭の若者は自分の成長のために「叱ってほしい」上司を、これからも探し続けるに違いありません。
それが意味の無いことに気付くのは、いったい、いつになることやら・・・。
叱られて成長する?
まさかとは思いますが、自分の成長には叱ってくれる存在が必要だと本気でそう信じているのなら、あまりにも見識が狭いですし、ただ、第三者に依存しているのと同じですよね。
これで成長がなければ、恐らく責任転嫁するに違いありません。
そもそも自助努力なしで成長なしということが理解できていないのでしょう。
相当に重症だと感じます。
ヤフコメでも「成長は自分次第」という論調が多く集まっています。
他社の若手と自分を比較して、その差を認識して危機感を持つことは悪いことではありませんが、記事中の若者については「上司ガチャ」にハズレて焦っているだけに過ぎません。
どうやって叱ってくれる上司を探すつもりだろうか?
コンプライアンス重視では叱れない
今はコンプライアンスの観点から、簡単に叱責や注意をすることが、非常に難しくなってきました。
出来の悪い部下に注意して何が悪い!
これが通用しなくなったのは言うまでもありませんが、もう、どうしようもないですよ。
- 叱ると泣く
- 注意すると不貞腐れる
- 言い訳だけは一人前
- 発言と行動が伴わない
こんな人材、誰がマトモに扱えるのか?
そうなったら放置するしかないわけです。
部下への叱責や注意は、ある意味では管理職側からするとリスクでしかありませんから、そういう機会は無くなります。
なのに叱ってくれないって、もう、意味がわかりません(汗)
キャリア形成は自分次第
自身のキャリアって、最終的な責任は自分自身です。
それがわかってない若者が、叱ってくれる人を探す転職の旅に出るという、風変わりな記事を読んだわけですが、多分、ずっと大事なことには気付かないと思います。
叱られることなく、自分を磨き続けて一人前になっている人の方が、多いぐらいです。
だから、いつまでも「ゆとり」と言われるのではないかなあ・・・。
挨拶の常識と非常識
今の若者は、「友達でもないのに挨拶するがわからない」というとこが、常識的なものとして浸透しているようですね。
そもそも学校で、知らない人とは話さないと徹底的に指導していることが影響していると思います。
それが社会人になっても生きているので、他部署の人とは一切、ノー挨拶という若手も少なくないとか。
本人たちは、それで通用していると思っていても、実はまったく逆で、良い印象は持たれていないでしょうね。
義務教育がこの程度だから、そりゃ、面倒くさい人が増えますよ。
挨拶の意味ぐらい教えとけよって話です。
敵を作らないための声かけ、自分には敵意はないっていうような側面もあるわけですからね。
まとめ
「上司に叱られないから転職するという若者は誰に何を求めているのか?現代の青い鳥症候群」ということで、面倒くさい社会の一部について書きました。
冒頭の記事に出てくる若者の考え方は、ちょっとおかしいのですが、本人はそれが救いと思ってるわけです。
成長させてくれる上司って、なかなか居ないですよ。
参照
リモート勤務で叱られぬ日々、「ゆるい職場」去る若手社員…:読売新聞オンライン