【借金返済】債務整理のうち自己破産・任意整理・個人再生・特定調停の違いはなに?
最近、ニュースで目につくことは、個人の借金に関する内容です。
世帯年収が1,000万円近くありながら、預貯金が少なくて、結局は自己破産したとか、タワマン生活の共働き夫婦がドン底に落ちたとか・・・。
作り話じゃないのかと思うほどです。
が、現実に、都会に住むと、そのような状況の人は多いのかなという印象を受けます。
そもそも都会の生活は、ランニングコストが高すぎですよ。
収入はそれなりにあったとしても、支出が大きくなる環境に身を置けば、そりゃ立ち回れなくなるわけで。
地方と比較しても、同じような環境でも数倍のコストがかかるなんて、勿体なくて仕方がありません。
都会って、そんなに魅力的ですかね?
潰れたら意味が無いのですけど・・・。
ということで今回は、わざわざハイコストな生活に身を置いて、経済的に潰れてしまいそうな人に向けて、債務整理について書いてみます。
もくじ
債務整理
借金問題は多くの社会人男女にとって、重大な悩みの一つです。
経済的な困難に直面し、借金を整理する必要がある場合、自己破産、任意整理、個人再生、特定調停など、さまざまな債務整理の選択肢が存在します。
しかし、これらの選択肢の違いを理解し、最適な方法を見つけることは簡単ではありません。
そもそも債務整理と自己破産を混同している人もいます。
債務整理は、借金問題を解決するための大枠で、その中で、
- 自己破産
- 任意整理
- 個人再生
- 特定調停
という選択肢があると考えてください。
自己破産とは?
自己破産は、借金問題を解決するための法的手続きの一つで、債務者が借金を返済できない状態にある場合に選択されることがあります。
このプロセスでは、借金を全てまたは一部免除し、債務者の財産を一時的に一定の規制のもとに置くことになります。
自己破産は、債務者にとって最後の手段とされることが多いため、そのプロセスは慎重に検討すべきです。
借金の免除
自己破産を申し立てると、借金の一部または全額が免除されます。
これは、債務者にとって大きな負担を軽減するメリットです。
ただし、免除できない種類の債務もあります。
たとえば、学生ローンや一部の税金に関する債務は通常免除されません。
財産の凍結
自己破産の際、債務者の財産は一時的に凍結され、信託財産となります。
これにより、財産の売却や分配が行われ、債務者の債務者に対する返済が可能となります。
信用履歴への影響
自己破産は信用履歴に長期的な影響を及ぼす可能性があります。
自己破産の情報は信用情報機関に登録され、債務者の信用スコアが低下します。したがって、新たな借金を申し込む際には困難が生じることがあります。
任意整理とは?
任意整理は、債務者と債権者の間で合意を結び、借金問題を解決する方法の一つです。
自己破産とは異なり、法的手続きを通じて債務を整理するのではなく、借金を支払いやすくする合意を築くプロセスです。
任意整理は、個人が借金問題を解決し、信用履歴への影響を最小限に抑えたい場合に選択されることがあります。
債務者と債権者の合意
任意整理は、債務者(借金を返済すべき個人)と債権者(債務者に貸したお金を回収しようとする人や機関)の間で合意を結びます。
通常、この合意には借金の一部のカットや、返済計画の変更などが含まれます。
債務の軽減
任意整理によって、借金額が減額されたり、金利が引き下げられたりすることがあります。
これにより、借金の返済が容易になり、借金問題の解決に向けた第一歩が踏み出せます。
信用履歴への影響
自己破産に比べると、任意整理の影響は信用履歴において比較的軽微です。
ただし、信用情報機関には任意整理の情報が登録され、一定期間は信用スコアに影響を及ぼす可能性があります。
債務整理の専門家の協力
任意整理を進める際、債務整理の専門家である弁護士や司法書士と協力することが一般的です。
交渉の手続きを効率的に進め、最良の条件を確保するのに役立ちます。
個人再生とは?
個人再生は、債務者が返済困難な状況にある場合に選択される方法の一つです。
この手続きでは、借金を部分的に免除し、新しい返済計画を策定して債務者が再び経済的に安定した生活を送るのを支援します。
個人再生は、自己破産に比べて影響が比較的少ない選択肢とされています。
借金の一部免除
個人再生により、借金の一部が免除されることがあります。
免除される債務の金額は個別のケースにより異なりますが、通常、債務者が返済可能な範囲内で設定されます。
新しい返済計画
個人再生においては、債務者は新しい返済計画を立てることが求められます。
この計画は、債務者の収入と支出に基づいて策定され、債務者が返済しやすい形に調整されます。
信用履歴への影響
自己破産と比べて、個人再生は信用履歴に与える影響が比較的軽微です。
しかし、個人再生も信用情報機関に登録され、一定期間は信用スコアに影響を及ぼす可能性があります。
弁護士の協力
個人再生の手続きを進める際、弁護士の協力が役立ちます。
債務者を支援し、債務の免除や新しい返済計画の交渉において専門的なアドバイスを提供してくれます。
特定調停とは?
特定調停は、債務者と債権者の間で紛争解決を図りながら借金問題を解決する方法です。
この手続きは、日本の法律において特に重要な役割を果たしており、広く利用されています。
特定調停によって、債務者と債権者の双方が合意に達し、借金の支払いを再調整することが可能となります。
第三者の仲介
特定調停は、債務者と債権者の間で紛争が生じた場合や個人再生や自己破産が難しい場合に、第三者(調停委員)が仲介として参加する手続きです。
調停委員は公的な機関または専門家で、合意を促進し、公平な解決をサポートします。
借金の再調整
特定調停により、債務者と債権者は借金の再調整の合意を目指します。
これは、債務者の経済的状況に合わせた新しい返済計画の策定や、借金の一部の免除に関する交渉を含みます。
信用履歴への影響
特定調停も他の債務整理手続き同様に信用履歴に影響を及ぼす可能性がありますが、自己破産に比べて影響は比較的軽微です。
法的プロセス
特定調停は法的プロセスであり、調停委員が債務者と債権者に法的助言を提供します。
債務者と債権者は調停に参加することが求められ、調停に関する合意が成立した際には法的に拘束力が生じます。
まとめ
「【借金返済】債務整理のうち自己破産・任意整理・個人再生・特定調停の違いはなに?」というテーマで、借金問題解決の選択肢について書きました。
債務整理があるから借金は怖くないという、間違った認識を持つことは止めた方が良いです。
今後、数年間は現金しか使えない、苦しい経済力の中での生活は、かなりの制約が求められます。
スマホも分割で買えないですよ?
参照
債務の整理をしたいと考えています。どのような方法がありますか?|法テラス